虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。

40.彼は本当に嘘つきだ。

「レナード様、この間はお見苦しいところをみせてしまい申し訳ございませんでした。隠し通路にご案内願いますか？」

私はこの間初めて、深窓の令嬢のみに許される気絶というものをしてしまった。
きっと、彼を困らせてしまったに決まっている。

「ミリア、見苦しい何て思っていません。私は心配をしています。無理はしなくて良いですよ。でも、実はミリアに我が家の秘密をどんどん教えたいです」
レナード様が手を差し伸べ、エスコートしてくれる。

「あの、後継者のみが入れる場所も本棚の裏でしたが、ここもそうなのですね。あのレナード様の勘違いを訂正させてもらって良いですか？　私は地下を怖がってません。実は地下で何が行われるかを想像して怖くなったりしています」

隠し通路に入り２人きりになる。

「ミリアは想像力が豊かですよね。私はあなたの話を聞く時間が一番好きです」
私は彼に思いの丈を話そうと思った。

ずっと好きだった彼が私と話す時間が一番好きだと言ってくれているのだ。
これがリップサービスでも優しい嘘でもどうでもよくなってくる。