虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。

4.突然の口づけ。

「綺麗なバラですね。私のことは名前で呼んでくれる約束ですよね。約束を3回破ったら私の言うことを聞いて貰いますよ」

レナード様は私の頭にバラの花を摘んで付けてきた。
私は頭に手をやると、あることに気がつく。

このバラは全く棘がない、どういうことだろうか。
気がつくと私はルビーを精巧に細工したバラ型にかたどられたネックレスをしている。
いつのまに掛けられたのだろうか、彼の仕業以外は考えられない。


アカデミーで一番有名で優秀だった2学年上の彼。
舞踏会では彼と踊るために女性が列をなしていた。

私に接近してくることなどなかったはずだ。
なにが自分もカモフラージュ彼氏になりたかっただ。
女など選び放題だったくせに。

「アーデン侯爵、私とまともに話すのは今が初めてですよね。父にに請われてこんな態度を取っているなら軽蔑します」
私は強い口調で彼を見据えた。
< 19 / 219 >

この作品をシェア

pagetop