虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。

8.あなたを守りたい。

「なぜ、嘘をつくのですか。私が、あなたの嘘も見抜けないような愚かな女に見えますか?」
私は心底腹が立っていた。

彼がサイラスに圧力を掛けたというのは全くの嘘っぱちだ。
そんなことをしていたら、サイラスが彼のことを尊敬したままでいるはずがない。
サイラスは彼の淀みのない生き方や人望に憧れていたのだ。

「ミリア、あなたがそう言ってほしそうだったので嘘をつきました」
私のおでこに彼は額をくっつけながら話してくる。
彼のサラサラの金髪が私の額にかかって擽ったい。

「ボディータッチが過ぎます。ルールを作らせて頂きます。私が不要だと判断したボディータッチを3回したら私の言うことを聞いてもらいますよ」

私は前に彼が3回約束を破ったといって、口づけをしてきたことを思い出して言った。

「どんなお仕置きが待ってるのか楽しみで、もっと触ってしまうと思うのですが先に謝っておきましょうか」
彼が楽しそうに言ってくるので、思わず私は拳で彼の胸を叩こうとしたら受け止められてしまった。

「小さい拳ですね。丸っこくて可愛いです」
訳のわからない褒め方をしてくる彼に思わず笑いそうになるのを堪えた。
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