離婚前提のはずが、策士な弁護士が離してくれません。
第五章 隠されていた真実
披露宴の準備は滞りなく進んでいた。
今日は披露宴のコース料理の内容を決める。これがなかなかに大変で、各招待客のアレルギーを把握する必要がある。
(ゲストの中にはおじいさまのご友人のお偉い様も多く来られるようだし、万が一のことがあってはダメだからきちんとしないと)
緊張するし不安も多いが、せっかくならゲストに楽しんでもらえる式にしたい。
これは惺久も六花も意見は一致しており、より団結力が深まった。
大体のメニューが決まったところで、惺久のスマホが鳴った。
「失礼」
どうやら仕事の電話らしい。
弁護士は同時並行でいくつもの案件を抱えて動くのが基本らしく、とにかくいつも忙しそうだ。
なるべくできることはやると六花は言うが、それでも惺久は結婚式の準備も家事も積極的に動いてくれる。
夫婦共同作業でやるものだから、と。
惺久のことが好きだとはっきり自覚して以降、些細なことでもときめいてしまう。
そして終わりを思うと切なくなる。
(一日でも長く一緒にいられたらいいのに)
「すまない、終わった」
電話を終えた惺久が戻ってきた。
六花は本心を隠し、「大丈夫ですよ」と無理矢理笑顔を浮かべた。
その後も打ち合わせはスムーズに進んでいった。
「六花、今夜は外で食べて行かないか」