【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして

初陣

──初陣前日の夜

姉から電話がかかってきた。

『あれからどう〜?』

姉ちゃんが私をあの頃の平凡な私に戻してくれる……。

「姉ちゃん……私、林ホールディングスに入社することになったんだ……」

『え、転職?大企業じゃん。よかったね〜』

「実は……勇凛くんはその会社の社長の息子だったの……』


『は?』


今まで聞いた中で一番おおきな『は?』である。

「実は……副社長のお兄さんに結婚反対されて、二人であそこに入社する流れになったの……」

『なぜ??』

「お兄さんの秘書になって、私が有能だって証明しないと認めないって感じ」

『秘書!?結婚してからそんなことになるって。やっぱ結婚までの順序はちゃんとするべきだったね……。今言っても仕方ないけど』

「ハイ……」

ぐうの音もでない。

『そんな無理する必要あるの?そんな扱いうけて。もう手を引いたら?』

わかってる。その方が楽。

──でも

「本気で勇凛くんと一緒にいたいんだよ〜〜〜!」

号泣。

『そうか……“勇凛くん ”はどうなの?今』

「他の会社の内定取り消されて、強制的にあの会社に入社になって、研修中」

『えぐ。……とりあえず二人でやってみて、しんどかったら話し合って決めるしかないね……』

「うん……。ねえちゃん、話聞いてくれてありがとう」

『心配だわー。また教えてね』

電話を終えた。

少しスッキリした。

その時、スマホに通知が来た。

『明日、何かあったらすぐに連絡ください。心配です』

私を心配してくれる人がいる。

その人たちのためにも頑張ろうと思えた。
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