【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして

両親

──約ニ時間後

取引先に行くのに必要なもの

なんて取引先の名前だけでわかるはずもなく、結局調べ上げてなんとか理解できた。

準備を終えて急いで勇凛くんの元へ。

駅近のカフェで待ち合わせ。

店に入ると、窓の外を眺める勇凛くんの姿が。

「勇凛くん!遅くなってごめん!」

二時間も待たせてしまった……。

勇凛くんはこちらを向いたかと思うと立ち上がった。

「七海さん大丈夫ですか!?」

「え?」

「兄に何かされませんでしたか?」

どっちの兄!?

「大丈夫だよ。仕事してただけ」

そのとき、運悪くお腹が鳴った。

昼食べてなかったんだった!

「何か食べに行きますか?」

聞かれていた。

「ううん。家帰って適当になんか食べるから大丈夫!疲れたからもう帰ろうかと」

「そうですか……」

俯いた勇凛くんを見て、そっと手を繋いだ。

勇凛くんの手の温度を感じるだけで、私の疲れは吹っ飛ぶ。

──でも

「他の社員に見られるとまずいよね……」

現実に戻った。

勇凛くんは社長の息子。

噂が立つと仕事に支障が出るかもしれない。

私たちは夫婦だけど、私は今訳あり入社であって……。

「俺は大丈夫ですよ」

微笑む勇凛くんに救われる。

誰がなんと言おうと私たちは夫婦。

「七海さん……相談があるんですけど」

「うん?」

勇凛くんは神妙な面持ちをしている。

「両親が一時的に帰国することになりまして」


え?


「俺、七海さんを紹介したいと思ってます」

こ、このタイミングで……?

またもやピンチに立たされた……。
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