【完結&番外編追加中】三十路の社畜OLが出会った翌日に八才年下男子と結婚した件につきまして

辞表

二人でベッドの中でくつろぎながら、スマホで賃貸物件を見ていた。

勇凛くんにお願いして腕枕をしてもらいながら。
幸せすぎる。

「どの辺に住みますかね……」

これからあの会社で働くなら、あっちに近い方がいいのか──

でもなるべく近づきたくないし、プライベートまで汚染されたくない。

ずっと働く気なんてない。

認めさせるまでいる期間限定だ。

「勇凛くん」

「はい」

「ラウンド2の近くで探そう」

我ながらアホな提案である。

「……いいですね。俺もっと歌上手くなるように練習します」

……そっちか!

「今度物件見に行こうか?」

「はい、行ってみましょう」

嫌なことはひとまず置いておいて、私たちは夫婦としての日常を堪能していた。

* * *

──月曜日

出社して早々、上司と面談。

「すみません、一身上の都合により、退職します」

上司は顔をしかめている。

「まいったな。君の後任が思いつかない」

診断書のおかげで残業はかなり減り、負担は上司に回った。

心なしかやつれている。

私に丸投げしていた罰だ。

「退職後はどうする?」

「別の企業に行きます」

まだこの上司の方がマシなのかもしれない。

勇輝さんは私を潰しにきそうな気がする。

「今まで無理をさせてすまなかった」

上司に頭を下げられた。

驚いて言葉に詰まった。
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