「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」
おまけ 環奈たちの年末年始
大晦日、環奈たちは隠れ家カフェにいた。
「ここで英気を養わなければですよ」
新浜が作ってくれたのはおせちに近い料理だった。
細かく仕切られた木の容器に色とりどりの料理が上品な感じに入っていて、どれから食べるか楽しみな感じだ。
「滝本さんの家族と正月を過ごすんだったか?」
と西山が訊いてくる。
「そうなんですよ。
緊張しますっ。
この間まで、どうせ偽装結婚だし、いいやと気楽な感じだったんですけど。
ほんとうに結婚して、家族になるんだと思ったら、美麗さんたちと会うのも身構えてしまって」
「じゃあ、行かなきゃいいじゃん」
お吸い物を持ってきた新浜がそう言って、ぴゅっと去る。
いるのは、常連客ばかりではないからだ。
「……なんだ、今のイタチの最後っ屁みたいなのは」
と滝本が言っていた。
こちらを向いて言う。
「緊張するのなら、これは偽装結婚だと思ってろ」
「えっ?」