身代わり花嫁は無愛想なエリート外科医(超甘党)からの極甘溺愛を刻まれる

第3話 見合い相手はまさかの

◇ ◇ ◇

 あれから1週間後。あっという間に日は過ぎてお見合いの日が訪れた。幸いにも流と会う事もなく、アクシデントもない平和な日が続いていた。姉さんの体調も良好で血液検査の結果、炎症反応も下がりつつあるのでもうじき退院できるらしい。

「緊張してきた……」
 
 今、私がいるのは翠総合病院の北側にある某料亭の個室のひとつ。3階建てで100年くらい前から創業している由緒正しい料亭だそうだ。そのうち2階のフロアを全て貸し切り、お見合いが行われる。
 私は近くの美容院で着付けと化粧髪結いを施してもらっているのだが、和服を着用するのは大学を卒業した時以来。全身……特に胴体の帯の締め付けがきつくて、なんだかもぞもぞした感じがぬぐえないでいる。
 佑太さんはどのような人なんだろうか。あの翠一族の御曹司なのだから品のある人物だろう。
 姉さんの身代わりになると決めた直後、筒井さんが渡してくれた書類を改めて読み返した。佑太さんは36歳。翠総合病院で消化器外科医として勤務に当たっていると書いてあったのを思い出した。

 彼は医者だし、きっちりとした方かもしれない。あんまり繊細な人だと正直嫌だが。
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