身代わり花嫁は無愛想なエリート外科医(超甘党)からの極甘溺愛を刻まれる

第6話 結婚、します!

◇ ◇ ◇

「詩織、ほんと無理しないでよ」
「姉さんこそ」

 あれから時は流れ、充実した日を送り続けていた。そんな中私は1週間前に妊娠が発覚したのだった。すんなりうまくいくとは思っていなかっただけに今も心の準備が出来ていない。
 佑太さんは勿論純粋に喜んでくれた。懐妊については京子さん達にも話を通しているようで、彼女達からは昨日お祝いの品々が届いたばかりだ。
 
 姉さんはなんと好きな人……翠総合病院の膠原病内科で勤務している河西幸人(かわにしゆきひと)ドクターとの結婚が決まり、挙式に向けて準備を進めていっている。この結婚には佑太さんも一枚かんでいるらしく、姉さんが言うには「佑太さんもキューピッドのひとり」らしい。この幸人さんも名家の出身で、佑太さんとは顔なじみなんだそうだ。

 そして私は現在、シュクレのバックヤードで姉さんとやり取りを交わしている。私がおめでたになったので、なんと姉さんがデザイナーの仕事の傍らシュクレの接客業務を手伝うと買って出てくれたのだ。
 シュクレの制服を着た姉さんは、黒髪をほつれ毛ひとつもないお団子ヘアにまとめている。むくみはだいぶ取れてきたとはいえ丸いままの顔が更に目立つ。でも姉さんは愚痴ひとつこぼさないのは、本当に強い。

「じゃあ、詩織、任せたよ」
「うん」

 これから私は佑太さんの勧めで商品化したマフィンをはじめ、焼き菓子などを翠総合病院内にある店舗に納品しに行く。佑太さんの働きかけもあって、店舗は更に広くなって充実感が増した。
 売り上げも以前より格段に上がっている。京子さんが所有者だから流がしてきたみたいにお金を取られる心配もない。これも彼のおかげなのは間違いないはずだ。
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