身代わり花嫁は無愛想なエリート外科医(超甘党)からの極甘溺愛を刻まれる
第7話 裏話と幸せ
◇ ◇ ◇
安定期に入った私は、翠家の本邸に招かれた。まるで寝殿造か何かか? と突っ込んでしまうくらいに広大な和風の御屋敷で、砂利の道を踏みしめる度に緊張が走る。
「お祖父様と会うのは久しぶりだからドキドキしてたまらんな……」
スーツ姿の佑太さんを、紅い着物を身に着けた私は見上げる。
「私、テレビの世界の方ってイメージが強いんだけど、どのような方なの?」
「実は、縁談で美咲さんを指名したのは、お祖父様の考えによるものでな」
「えっそうだったの?」
聞けば、長子優先の考えにこだわりを見せている人物らしい。
「まったく、古い考えだよ」
「だから姉さんだったんだ」
「そうだ。でも俺としては別に関係ないけどな」
「ん?」
言っている意味がわからなかったので、聞き返そうとしたが彼は笑うだけだった。
屋内の廊下を歩き、時代劇で殿様が鎮座しているような畳敷きの大広間に入ると、佑太さんの父親である現当主・規矩さんと総理大臣経験者の「大御所」和三さんが姿を現した。
上座に座る和三さんは、紺色の羽織と袴に灰色の着物姿で、どこからどう見ても殿上人にしか見えない。
「詩織さん。はじめまして。佑太が世話になっているな」
「は、はじめまして……!」
これまでの緊張ランキングがあれば、間違いなくこの瞬間が1位だと思う。
「まずはご懐妊おめでとう。無事に出産が終わるように願っているよ」
「お気遣い、感謝いたします」
「ふむ。今更ながら、私は君達の仲を認め公表しようと思っているのだが、どうかな?」
安定期に入った私は、翠家の本邸に招かれた。まるで寝殿造か何かか? と突っ込んでしまうくらいに広大な和風の御屋敷で、砂利の道を踏みしめる度に緊張が走る。
「お祖父様と会うのは久しぶりだからドキドキしてたまらんな……」
スーツ姿の佑太さんを、紅い着物を身に着けた私は見上げる。
「私、テレビの世界の方ってイメージが強いんだけど、どのような方なの?」
「実は、縁談で美咲さんを指名したのは、お祖父様の考えによるものでな」
「えっそうだったの?」
聞けば、長子優先の考えにこだわりを見せている人物らしい。
「まったく、古い考えだよ」
「だから姉さんだったんだ」
「そうだ。でも俺としては別に関係ないけどな」
「ん?」
言っている意味がわからなかったので、聞き返そうとしたが彼は笑うだけだった。
屋内の廊下を歩き、時代劇で殿様が鎮座しているような畳敷きの大広間に入ると、佑太さんの父親である現当主・規矩さんと総理大臣経験者の「大御所」和三さんが姿を現した。
上座に座る和三さんは、紺色の羽織と袴に灰色の着物姿で、どこからどう見ても殿上人にしか見えない。
「詩織さん。はじめまして。佑太が世話になっているな」
「は、はじめまして……!」
これまでの緊張ランキングがあれば、間違いなくこの瞬間が1位だと思う。
「まずはご懐妊おめでとう。無事に出産が終わるように願っているよ」
「お気遣い、感謝いたします」
「ふむ。今更ながら、私は君達の仲を認め公表しようと思っているのだが、どうかな?」