電話越しで恋をした副社長から、突然プロポーズされました

「湯元さん、そのロッカーが終わったら、こちらのロッカーの書類も全てシュレッダーしといておいてくれるかな」
「了解しました」
北海道に戻ってきた私は、事務所を閉鎖するために黙々と仕事に励んでいる。
十月から東京と北海道を行ったり来たりの生活をしていて、もうすぐ三月も終わるというところ。
ロッカーの中の書類はほとんど片付けられていてあとは、備品のチェックだ。
事務所を閉鎖するための契約関係の書類をまとめなど、忙しい日々を送っていた。
北海道もようやく雪解けが進んできて、春を迎えようとしている。
私は四月いっぱいで退職することになった。
婚約していることはまだ発表していないが、私と翔太さんは五月に入籍予定だ。
お互いの両親に報告すると喜んでくれていて、秋頃に結婚式を予定している。
『明菜は秋生まれだろう? だから結婚式を秋に予定して盛大に祝いたいと思っているんだ』
私のことをどこまでも大切にして考えて計画をしてくれる。
そんな翔太さんのことを心から愛していて、彼に出会えたことが私の人生での一番のギフトだと感じていた。
毎日忙しい日々を送っているせいか、吐き気がしたりして、体調の悪い日もあった。
あまり無理はしないように最後の日まで頑張ろうと決意していた。
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