うぃずるさんの作品一覧

イジメのカミサマ

総文字数/28,850

ファンタジー34ページ

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この世界は不条理に満ちている。 弱い者は虐げられ、虐げられた者が別の誰かを虐げる。 終わることのない負の連鎖で世界は回り続けて。 それはいつしかこの世の掟として定められた。 彼女はとある少女の綺麗な黒髪に嫉妬した。 彼女の嫉妬の炎は少女を焼き尽くし、望み通り真っ白へ変えてしまう。 空っぽになった少女は彼女に復讐して、カミサマになった。 何の抵抗もなく誰かを傷付け。何の躊躇いもなく人々を踏みにじり。 ――そして少女も遂にその報いの刃を受けた時。 『継承者』を決めるゲートは開かれた。
ニナの白歴史

総文字数/16,938

ファンタジー17ページ

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僕には普通の人間の気持ちが分からない。 笑うことは出来る。泣いたりも出来るし、怒ったりも出来る。 でも何故か僕が笑うと周りは怒ったり、周りが泣いているのに僕は笑ってしまったりする。 まるで壊れた歯車のように歪な心。僕はそれを隠したい一心で心を閉ざした。 昔、そんな僕に唯一寄り添ってくれた純白の少女がいた。 大人になった今でも、僕は時々その少女のことを思い出す。 ねえ……『ニナ』。 例えそれが偽物だったとしても。 キミがくれた白歴史を、僕は一生忘れないよ。
消女ラプラス

総文字数/126,905

ファンタジー100ページ

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その少女は生きることも死ぬことも許されていなかった。 ただ天上の牢獄に捕らわれ、運命の赤い糸を手繰る日々。 全ては世界の為。全ては秩序の為。 そこに『自分の為』という言葉は含まれていない。 故に少女は己について考えたことなどなかった。 天界への階段を駆け上がって、その少年が現れるまでは。 ある日目の前に降り立ち、『神様』へ救いの手を差し伸べた少年を彼女は『天使』と呼んだ。 『神様』と『天使』が手を取り世界へ挑んだ時、歯車は予定調和を超えて激しく回り出す。 ――これは、少年と少女が『正しく消える』為の物語。
贖罪のイデア

総文字数/44,668

ファンタジー39ページ

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ブロンドの髪、サファイアの瞳、忌々しい逸話の数々……人は私を魔女と呼ぶ。 どう呼ばれようと構わない。私が罪を犯したのは事実なのだから。 私に出来るのはただ償うことだけ。 こうして修道服に身を包み、今日も私は祭壇に祈りを捧げる。 時々、疑問が脳裏を過る。私はちゃんと贖罪が出来ているだろうか。 祈るだけでは足りない。幸せを拒むだけでは足りない。 ならどうすれば……ねえ、誰か教えてよ! その時、貴方は私の前に現れたの。 贖罪の対象としてではなく……私を守る天使として。 『――どうか、ずっと僕を貴方の守護天使にさせてもらえませんか?』
Drowse

総文字数/13,571

ファンタジー17ページ

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規則正しく鳴り響く心電図の音。 僕の手を握る彼女の息遣い。 真っ白な病室のベッドで横たわる僕は決して目を覚まさない。 いや……覚まさないんじゃない。 本当は覚ましたくないんだ。 このまま眠っていれば僕はずっと安寧でいられる。 病気に怯えたり無慈悲な現実に直面しなくていい。 それなのにどうしてここから出て行く必要がある? それなのに彼女は僕の看病をやめてくれない。 懲りずに病室にやってきてはあの笑顔で僕の名を繰り返し呼ぶ。 もうやめてよ……もうやめてよ……もうやめてくれ! 僕が叫んだその時、彼女の存在は決定的なものとなって―― そして少女は現れたのだった――僕だけのアヴァロンの箱庭に。
PTSDユートピア

総文字数/47,986

恋愛(純愛)60ページ

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僕の中には怪物がいる。 その怪物は酷くお腹を空かせていて、毎日薬を与えてやらないと餌を求めて暴れだすんだ。 その日、僕を餌を与えてあげられなかった。そして怪物は暴走し僕から全てを奪っていった。 一か月後、僕はとある少女に出会った。 天の川の様な美しい銀髪をした彼女は目が見えなくて、心を病んでいて、最初から何もかも奪われていた。 だから僕たちは一緒にある計画を立てた。 どうせ何もかも失っているのならば創り出せばいい。 どうせ何もかも奪われているのなら産み出せばいい。 心に傷を負っているもの同士だからこそ創り出せる、この世のどんな場所よりも美しい理想郷。 ようこそ――『PTSDユートピア』へ。
亡いものねだり

総文字数/9,747

恋愛(純愛)18ページ

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僕にはとてつもなく可愛い彼女がいる。 冴えない僕なんかにはもったいないほどの美少女が。 美しい栗色の髪。人形の様に整った顔立ち。そこに浮かぶ木漏れ日の様な笑顔。 僕は今年も彼女を夏祭りに誘った。彼女にはとても浴衣が似合うからだ。 彼女もお祭りをとても楽しみにしている様だ。絶対に楽しい一日にしてみせるぞ。 待ち合わせ場所に着くと、彼女は華やかな浴衣姿で先に待っていた。 僕を見つけると、いつもの柔らかい笑顔で手を振ってくれる。 愛おしさが胸から溢れ出して、僕は思わず彼女を抱きしめたくなって―― 僕は咄嗟に、その切ない衝動を抑えつけた。 だって……今日は絶対に楽しい一日するって決めたのだから。
正直者は死んでしまえ

総文字数/42,208

ミステリー・サスペンス38ページ

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僕は東雲秋人。十二歳。 もうすぐ小学校を卒業して来年から中学生になる。つまりちょっとオトナになるってことだ。楽しみだなあ。 最近はクラスのみんなもよく笑うようになった。 隣の席のキタザト君も、よくヤマシタ君達に囲まれて笑っている。それを見ている友達も笑っている。 みんな早く中学生になりたくて仕方ないみたい。 休み時間になるとキタザト君は必ずヤマシタ君達と一緒にどこかに行く。僕も付いて行っていいかな。 明日になったら、僕も仲間に入れてってお願いしてみよう。 …だけど次の日、キタザト君は学校をお休みした。 次の日も、その次の日も。 こんなことになるなら早く一緒に遊んでおけば良かった。もう学校に戻って来ないのかなぁ…… 『白々しい』 気が付くと、僕は見覚えのない教室にいた。 真っ白な部屋に、真っ白な生徒達。 教壇に立つ真っ黒な先生を見て、もう一人の僕の声が脳髄に囁いた。 『急げ……遊びはもう終わったんだ』
夢幻特急

総文字数/9,172

恋愛(純愛)12ページ

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友達ってなんだろう。恋人ってなんだろう。 どうして人は群れるのだろう。なぜ些細なことで泣いたり笑ったりするのだろうか。 分からない。分からない。分からない。 でも教えてもらおうとは思わないよ。 僕は僕の中に確かに生きていて、僕はそれだけでもう満足なのだから。 今夜もまた、あの夢を見た。 水面の上を滑るように走る列車の夢を。 あの綺麗な銀髪を揺らして笑う不思議な少女を。 もし願いが叶うのならば――どこよりも美しいあの世界で、彼女に触れてみたい。 あの世界じゃなきゃ、ダメなんだ。
アヴァロンの箱庭

総文字数/18,300

ファンタジー25ページ

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焼ける様に熱いその世界に、僕はいた。 みんなは平気な顔して笑っているのに。 みんなは楽しそうに暮らしているのに。 どうして僕だけが、こんなに苦しいの? どうして僕だけが、こんなに悲しいの? それならば、全て閉じ込めてしまおう。 思い出も記憶も感情も何もかも全て―― ――そう、世界ですらも。
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