玉木ちさとさんのレビュー一覧
高校の同級生だった二人が、何年かの空白を経て偶然にも同じ会社の新入社員として再会します。でも、過去に恋愛がらみの何かがあったというわけではなく……。同級生だったけど実は互いをよく知らないという設定が逆に新鮮でした。
仕事に愛情をもってひたむきに打ち込む主人公。彼女を温かく見守る職場の先輩たち。働く人々の姿がいきいきと魅力的に描かれています。また、高校時代の回想が効果的に盛り込まれており、青春や学園といったジャンルの要素が物語をいっそう豊かに膨らませています。
目次は「編み図」でしょうか???人物のネーミングも手芸に拘っていておもしろい!素材も構成もよく練られていて、全体を通して丁寧に書き上げられた作品という印象。とくに繊細な心理描写が素晴らしい!不器用な男女が恋に気づくまでを、じっくりお楽しみいただけたらと思います。
冷徹で仕事のできる男(だけど恋にはちょっと不器用)と、愛想がなく一見するとつまらない女(本当は繊細で純粋でとても臆病)。そんなふたりのオトナの純愛。
なぜ好きになったのか、惹かれ合ったのか。すべてにちゃんと理由や背景があり、とても読みやすかったです。登場人物も魅力的で「応援したい!ふたりの幸せを見届けたい!」と、そんな気持ちで読み進めました。男の人の一途で揺らぎのない想いが力強く頼もしく、またとても美しかったです。
虐待・DV・トラウマなど、なかなか重いテーマを扱った作品でもあります。けれども、それらの要素がとても丁寧に扱われており、ときに共感できたり、考えさせられたり。安っぽい涙を誘うのではなく、作品に素晴らしい厚みを持たせています。作風としては、しっとり系のウェットな感じでしょうか。けれども、再生・癒し・脱却・新たな出発・未来……そんな言葉を想起させる読後感のよい作品です。
地味でマジメなOLと若きプロ棋士。幼馴染だった二人の再会から恋が始まります。
“私”と“僕”、章毎に一人称の語り手(視点)が入れ替わる構成ですが、彼の独白が特によかったです。男性の繊細で優しい恋心に胸キュンです。
棋士という彼の設定がすごく効いています。台詞の端々にあらわれる策士らしい理知的さ、勝負師らしい男っぽさ、鋭い観察眼。温厚でいかにも草食系な彼ですが、己を知ってる強靭さが素敵。25歳らしからぬ老練な大人の魅力が光ります。知性があって機知に富んでいて、棋士ってカッコいい!
辛く悲しいエピソードもありますが、揺るぎない愛がそれを覆っていて、穏やかな気持ちで読み進めることができます。自分らしさを取り戻していく彼女の姿が、とても力強く清々しいです。
彼のガチでドSな溺愛ぶりが最高!(笑)ぜひご堪能いただけたらと思います。
感想としては正直もっと別の結末を迎えて欲しかったです。救いのある結末を。
ただ、作品としては無常を描き切ることで完成しているのだと思います。容赦のないラストに、ある種の凄みを感じるといいますか。切なさとやるせなさが、読者に否応なしに考えさせます。生きること、選ぶこと、求めること、受け取ること。主人公が生きることを選び、救いを求め、差しのべられた手を握っていたら……。
タイトルは「Re:」ですが、描かれているのは「行ったきり」です。死んだら終い、戻れません。生きてこそ、です。
歯がゆさや悔しさ(或いは怒り)に心が揺さぶられます。ただ、読者によって読みどころが違う作品かもしれません。ご一読あれデス。
芸能人との恋のお話ですが、ハプニング続きの派手なドタバタ劇とは一味違うテイストです。
助産師の仕事、歌や芝居の仕事。それぞれに妥協を許さず高いプロ意識を持って携わる二人。それでいて、ナイーブで純粋で。登場人物の成熟した大人の魅力と人間的魅力が光ります。
一見かけ離れた世界の二人のようですが、どちらも「感動を届け分かち合う仕事」をしているんですよね。そんな二人の純愛。ときめきやゆらめきが、静かに丁寧に描かれています。
恋愛だけでなく、いろんな人間愛のつまった物語。ぜひご覧くださいませ。
大人の恋ならではのじれじれ感が丁寧に繊細に描かれています。オフィスラブらしいドキドキ感のあるシーンも魅力的。
分別ある大人になってしまったからこそ、勢いにまかせて突っ走れない。背負っている過去や抱えている傷もある。心の内をさらけ出せない臆病さ、思い切って相手の胸に飛び込めない切なさ。
その歯がゆさに「そのまま行っちゃえ!」と思わず背中を押したくなったり。一歩踏み出せないその躊躇いに「あー、わかるかも……」と共感したり。
温度にしても距離感にしても、大人の恋って“ほどよさ”が重要なのかもしれません。そして、何よりほどよい時間が必要なのかも。紆余曲折を経て“ほどよい愛”を見つけていく大人の恋の物語です。
設定としては恋愛モノの映画やドラマの王道かもしれません。ですが、それだけに物語に入りやすく「いつ?どうやって?どんなふうにバレる!?」と夢中になってハラハラドキドキ。読み進める手が止まりません。 意地悪な先輩(女)に仕事をおしつけられて貧乏くじばかりの主人公のシンデレラぶり。そんな彼女をドラマへと導くアイテムとして“靴”が登場したり、ドレスアップさせてくれる魔法使いみたいなお友達がいたり。ちょっと冴えない平日と素敵な週末デートの対比。タイトルを想起させる丁寧で細やかな演出が楽しいです。 嘘がバレる場面では「ありゃりゃ」と思わず苦笑い(主人公には気の毒ですが)。 甘いふわふわ感もあって可愛くってロマンチックな物語です。
設定としては恋愛モノの映画やドラマの王道かもしれません。ですが、それだけに物語に入りやすく「いつ?どうやって?どんなふうにバレる!?」と夢中になってハラハラドキドキ。読み進める手が止まりません。
意地悪な先輩(女)に仕事をおしつけられて貧乏くじばかりの主人公のシンデレラぶり。そんな彼女をドラマへと導くアイテムとして“靴”が登場したり、ドレスアップさせてくれる魔法使いみたいなお友達がいたり。ちょっと冴えない平日と素敵な週末デートの対比。タイトルを想起させる丁寧で細やかな演出が楽しいです。
嘘がバレる場面では「ありゃりゃ」と思わず苦笑い(主人公には気の毒ですが)。
甘いふわふわ感もあって可愛くってロマンチックな物語です。
編集者の美岬が悠里にくれる“飴と鞭”。鞭は悠里を小説家として成長させ、飴は……?
会話のテンポもよく軽快に読ませてくれますが、実は非常に頑丈なつくりの作品です。ベタな悪役もどこか滑稽で味があり、脇を固めるキャラたちが個性豊か。配置のバランスも最適で、しっかりしたコンセプトを感じます。
この味なんだろう?この気持ちは何?飴玉の味がフランボワーズだとわかっていく過程と、悠里が自分の恋に気づいていく過程。美岬がくれる飴玉の味と、美岬に対する悠里の想い。それらが見事な重なりをもって描かれています。
たくさん笑えてほのぼのできて、納得感と満足感をくれる作品。妄想執事もお仕え中です!
カッコよくて優しくて自分を大事に思ってくれる彼氏がいるのに、別の誰かを好きになっちゃう。恋って理屈じゃないのですね。
高校生たちが自分の気持ちと真剣に向き合う姿がイイです。それを温かく見守る大人たちも。登場人物みんながそれぞれの優しさを持って輝いています。
いわゆる三角関係ですが、ドロドロ劇にしない描き方がとてもよかったです。福島先輩の聡明さが素敵!男の中の男でございます!
爽やかで優しい青春ストーリーです。
オフィスラブ独特のときめきとドキドキがあります。コウさん(仕事のできる男!)のオンとオフのギャップに萌えます。お嬢さん育ちの裕香ちゃんから飛び出す“おもろ可愛い”台詞もイイです。コウさんの率直さと裕香ちゃんの素直さ、大好きです。 ただ、この作品の魅力はそこだけでなく、二人のひたむきさにあるのだと思います。仕事も恋愛も、その誠実な生き方に心打たれ肩入れしたくなるのです。 糖度は決して低くはないと思いますが、その甘さは洋菓子というより瑞々しい果実のほうが似つかわしいかも。 恋愛小説ですが非常にメッセージ性の強い作品でもあります。すべての子どもが愛され幸福でいる権利を有しているのですよね。負の連鎖を止めるも愛を循環させるのも大人の責務です。 ぜひ若い方々に読んでいただき良作です。
オフィスラブ独特のときめきとドキドキがあります。コウさん(仕事のできる男!)のオンとオフのギャップに萌えます。お嬢さん育ちの裕香ちゃんから飛び出す“おもろ可愛い”台詞もイイです。コウさんの率直さと裕香ちゃんの素直さ、大好きです。
ただ、この作品の魅力はそこだけでなく、二人のひたむきさにあるのだと思います。仕事も恋愛も、その誠実な生き方に心打たれ肩入れしたくなるのです。
糖度は決して低くはないと思いますが、その甘さは洋菓子というより瑞々しい果実のほうが似つかわしいかも。
恋愛小説ですが非常にメッセージ性の強い作品でもあります。すべての子どもが愛され幸福でいる権利を有しているのですよね。負の連鎖を止めるも愛を循環させるのも大人の責務です。
ぜひ若い方々に読んでいただき良作です。
実直な理科系オトコとワケあり彼女、いい年をした二人の真面目な純愛物語。大人の男女の情愛が、三人称で淡々と丁寧に描かれています。
とにかく登場人物が魅力的。男(斉藤さん)の強靭さと誠実さ、女(紗恵さん)の謙虚さとひたむきさ。二人の愛と信頼を応援せずにはいられません。そして、まるでその応援にこたえるように話は展開していきます。真摯に生きる二人が幸せになっていく姿は実に夢があり、読後は元気をもらって励まされたような気持ちになりました。
糖度はやや控えめかもしれませんが、味わい深い作品です。作中で紗恵さんが作る美味しそうなお料理や、なんとも味のあるキャラ“中山さん”にも注目です!
想いを残したまま別れた彼が新任教師として現れた!?衝撃的な再会をした二人の想いは?その行方は?
ラストが曖昧にぼかされており結末は読者次第という作品です。作中に物語の行方を暗示するような台詞や場面が巧みに配置されています。読者への委ね方がとてもお上手。恋は結局叶わなかったとも読めるし、何年越しかで成就したとも読めるし……。
いずれの結末にしても、恋を通して成長した主人公の清々しさが光ります。切ない恋でも、爽やかで晴れやかな読後感が提供されています。
作品は作者だけでなく読者のもの。読書の醍醐味を感じさせてくれる作品です。
失恋した女の子の独白。平易な言葉で綴られていますが、文章に強弱や緩急があり、傷心の女の子の心の波や渦が切々と伝わってきます。言葉の配置やページの使い方がお上手。
表紙に「失恋した人に読んでもらいたいです…」とありますが、作中での“ドーナッツ”は作者から読者へのエールとしていきています。不思議なドーナッツの穴をのぞけば大切なものが見えてきます。そして、ドーナッツそのものが癒しや励ましのメタファー(素朴な優しさ、元気の源、まあるい笑顔……)として作品に効果的に作用しています。
失恋した人もそうでない人も、ぜひどうぞ◎
『小野先生とアタシ』の続編。恋人同士になった小野先生とチサトは、優しくってウォームな関係。そんな二人の幸せな未来へ向かうストーリー。 先生に愛されてるのに?愛されてるから? 先生のことを尊敬すればするほど自分に自信をなくしたり。二人の関係を大切に思えば思うほど不安になったり。先生を想うが故に揺れるチサトの心理が繊細に描かれています。 そして、なんといってもやっぱり小野先生!容姿、頭脳、感性、すべてが完璧なのに、この上さらに甘い言葉まで!?もう無敵です!クールなのにチサトだけに見せるちょっとした弱さにグッときます。台詞もいちいち素敵で萌え要素満載!二人の恋模様、ぜひ見届けてください☆
『小野先生とアタシ』の続編。恋人同士になった小野先生とチサトは、優しくってウォームな関係。そんな二人の幸せな未来へ向かうストーリー。
先生に愛されてるのに?愛されてるから?
先生のことを尊敬すればするほど自分に自信をなくしたり。二人の関係を大切に思えば思うほど不安になったり。先生を想うが故に揺れるチサトの心理が繊細に描かれています。
そして、なんといってもやっぱり小野先生!容姿、頭脳、感性、すべてが完璧なのに、この上さらに甘い言葉まで!?もう無敵です!クールなのにチサトだけに見せるちょっとした弱さにグッときます。台詞もいちいち素敵で萌え要素満載!二人の恋模様、ぜひ見届けてください☆
ひょんなことから片想いの小野先生の部屋に転がりこむことになった主人公のチサト。同居生活の中で互いの様々な面を知りながら、ぎこちなく触れ合っていく二人の心模様が描かれています。
昨中で巻き起こるちょっとしたハプニングやトラブルが映画のようにロマンチック。台詞もキュートだったり素敵だったり秀逸です。劇的なラストはまさに心に残る1シーンでしょう。
なんといっても小野先生です!頭脳明晰、眉目秀麗、おまけにピアノまで弾けちゃう。不器用な優しさや繊細さに胸キュンです。小野先生の素敵っぷりに、皆様ぜひ鼻血ブーッしてください☆
“杜の都”仙台が舞台の爽やかな恋物語。
途切れそうで途切れなくて、くっつきそうでくっつかなくて。
近づいたかと思うとまた離れて、離れたかと思うとまた近づいて。
互いに想い合いながらも、それを確かめ合えなかった二人。
誤解を残したまま離れ離れになってしまった二人。
そんな二人が時を経て、再び――
思い出の季節に、思い出の街で、思い出の場所で……。
“運命のうねりに翻弄される”などという派手なお話ではありませんが、ちょっぴりドラマチックで、うっとりロマンチックな物語です。
読後感のイイ素敵な夏色の作品です。
二作目の壁、担当編集者との不協和、淡い片想い、ライバルとの大勝負……様々な出会いと出来事の中で成長していく女子高生作家の物語です。 ドラマチックなテンポとスピード感でグイグイ読ませます。場面の絵(画)が上手なコマ割で頭に浮かんできて、まるでおもしろい業界モノの漫画を読んでいるような感覚になりました。恋愛小説としては糖度は低めですが、主人公の“書く原動力”ともなる片想いが“切な爽やかに(?)”描かれています。 恋愛モノというより業界モノの人間ドラマとして推したい作品です。恋愛ジャンルが苦手な方にもぜひお楽しみいただけたらと思います。
二作目の壁、担当編集者との不協和、淡い片想い、ライバルとの大勝負……様々な出会いと出来事の中で成長していく女子高生作家の物語です。
ドラマチックなテンポとスピード感でグイグイ読ませます。場面の絵(画)が上手なコマ割で頭に浮かんできて、まるでおもしろい業界モノの漫画を読んでいるような感覚になりました。恋愛小説としては糖度は低めですが、主人公の“書く原動力”ともなる片想いが“切な爽やかに(?)”描かれています。
恋愛モノというより業界モノの人間ドラマとして推したい作品です。恋愛ジャンルが苦手な方にもぜひお楽しみいただけたらと思います。
慌てん坊ならぬ忘れん坊のサンタさん。そんなサンタさんのせいで皆のお楽しみのクリスマスが……!? イヴに起こった一大事!心ある一人の?雪だるまが立ち上がります。雪の精、モミの木、風や木々たち……みんなの優しい力を借りて、冬の一夜の大冒険。 心優しい雪だるまの勇姿?も見所ですが、さらにこの物語にはもう一つのサプライズが!!さあて、頑張った雪だるまに贈られた最高に素敵なクリスマスプレゼントとは!? 勇気と優しさがギュッとつまった贈り物のような物語。皆さん、カボチャの次は雪だるまですヨ!
慌てん坊ならぬ忘れん坊のサンタさん。そんなサンタさんのせいで皆のお楽しみのクリスマスが……!?
イヴに起こった一大事!心ある一人の?雪だるまが立ち上がります。雪の精、モミの木、風や木々たち……みんなの優しい力を借りて、冬の一夜の大冒険。
心優しい雪だるまの勇姿?も見所ですが、さらにこの物語にはもう一つのサプライズが!!さあて、頑張った雪だるまに贈られた最高に素敵なクリスマスプレゼントとは!?
勇気と優しさがギュッとつまった贈り物のような物語。皆さん、カボチャの次は雪だるまですヨ!
ジャンル[その他]ですが[絵本・童話]として子どもさんと一緒に考えながら読んでもよさそうな?そんな作品です。
大切な人の死は辛いものです。だけど、その事実とちゃんと向き合って、ちゃんと悲しんでこそ、人は本当に前へ進めるものなのでしょうね。
“悲しんでばかりじゃ前へ進めない”なんて言葉は、ひょっとしたら都合のよい大人の逃げ口実なのかもしれません。
個人的には学生時代に読んだ心理学の本を思い出し少々懐かしくもありました。
孫の心に寄り添う賢者、おじいちゃんの言葉が秀逸です☆
過剰な自意識、これぞ青春! 額にキラリと光る爽やかな汗はありませんが、心にタラリと流れる冷や汗、ジワリと湧き出るあぶら汗はございます!みたいな。 サイモンくんの語り口調が非常にイイ味出してます。痛く、しょっぱく、香ばしく。賑々しく振舞う外面とナイーブな内面とのギャップも“あぁ、思春期”です。 行きつ戻りつ、考えすぎてこんがらがったり。それでも少しずつ前へ前へ、ちょっとずつ成長していくサイモン君とだんごちゃん。男女の友情も、甘すぎず酸っぱすぎずにイイ感じです。 笑いあり、ほろりとするところあり。読後の爽やかさはまさに“これぞ青春!”です。
過剰な自意識、これぞ青春!
額にキラリと光る爽やかな汗はありませんが、心にタラリと流れる冷や汗、ジワリと湧き出るあぶら汗はございます!みたいな。
サイモンくんの語り口調が非常にイイ味出してます。痛く、しょっぱく、香ばしく。賑々しく振舞う外面とナイーブな内面とのギャップも“あぁ、思春期”です。
行きつ戻りつ、考えすぎてこんがらがったり。それでも少しずつ前へ前へ、ちょっとずつ成長していくサイモン君とだんごちゃん。男女の友情も、甘すぎず酸っぱすぎずにイイ感じです。
笑いあり、ほろりとするところあり。読後の爽やかさはまさに“これぞ青春!”です。