結原 乙音さんの作品一覧

そんなこんなの怪奇談

総文字数/82

ホラー・オカルト1ページ

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空白の時を埋め尽くすように。 彼は私の一日の中に点在している。 「あんた、あたしを喰うの?」 「喰ってやってもいいけれど、どうせ何の足しにもならないからな」 「じゃあどうしてここにいるの?」 「言ったろう?友人を捜してるんだ」 「それって誰。ここにはあんたを除いたら、人間しかいないわよ」 「じゃ、今は寝てるんだろう」 彼は天井近くにいる。 彼の輪郭は少しぼやけている。 彼の右手はたまにはずれる。 「……起きる前にどっか持ってってくれない?」 「それには塒を教えてくれないとなあ」 彼は自分の友人を、私が隠していると思っている。
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