バツイチ美女と 御曹司

ニューヨークにて

そのころ、マリは菊枝に手配してもらった、
モノトーンのシックな内装の家具付きの
サービスアパートの一室でボーっと
していた。

サービスアパートメントは、日本でいえば
家具付きのマンスリーマンションみたいな
ものだ。

場所は地下鉄に近く治安の比較的いい処を
と言ってお願いした。

毎日食べ歩くのも嫌なのでキッチンが
ついていることがマストの希望だった。

LDKに寝室が一部屋ついている。

寝室にはクローゼットとシャワールーム
も付随していた。

ベットはセミダブル位あるゆったりと
したもので、十分な広さだった。

キッチンは小さいがダイニングには二人掛け
のテーブルとイスが二脚備えられていて
住み心地もよさそうだ。

リビングエリアには大きめのソファーと
テレビと、コーヒーテーブルも置いてある。

バスとトイレは別になっている。

二~三人でも泊まれそうな広さだ。

きっと菊枝は、落ち込んでニューヨークに
逃げていくマリが、住む所くらいは
ゆったりと心地よく住めるようなところを
選んでくれたのだろう。

それなのにみんなに言ったら絶交すると
脅してきてしまった。

< 215 / 245 >

この作品をシェア

pagetop