The previous night of the world revolution4~I.D.~
sideルルシー
─────…その日、俺の執務室には、幹部組が集結していた。
帰れ、俺は仕事してるんだ、邪魔するな、と。
もう何百回、いや何千回と言ったが、こいつらが聞く耳を持ったことはない。
「じゃ~ん!見てください、これ『ホワイト・ドリーム号』の公式パンフ!良いですね~。夢広がりんぐですね~」
「あぁ。帝国騎士団長に感謝しないとな」
…こいつら、今日は一体何の話をしてるんだ?
もう嫌な予感しかしない。
「良いなぁ、三人共…。私も行きたかった…」
シュノが、何やらしょぼんとしてそう言った。
「うーん。こんなときに限って、シュノさんだけアシスファルト支部に出張ですもんね…。何とか日程をずらせないんですか?」
「向こうに掛け合ってみたんだけど、やっぱり無理そうなの…。第三支部の責任者は私の部下だから、私が行かない訳には…」
そうなのだ。
余談ではあるが、最近『青薔薇連合会』は、アシスファルト帝国に第三支部を開いた。
無論、これもルレイアが手込めにしたシャリヤとかいう女性の手引きである。
有り難いことではあるが、大変申し訳ない。
その第三支部開設に当たって、責任者はシュノの直属の部下が任命され。
第三支部開設の式典に参列する為、幹部であるシュノは来週から一週間ほど、アシスファルト帝国に出張することになっている。
…で、それは良いのだが。
この不穏な話の流れは何なんだ?
「無理もないか…。なら、アイズ先輩とアリューシャ先輩は?」
「私は国内でアシュトーリアさんに頼まれた仕事があるから…。アリューシャだけでも行っておいで、って言ったんだけど…」
「アイ公が行かねぇならアリューシャも行かねぇ。アリューシャ船酔いするしな~」
保護者がいなければ、何処にも行きたくないらしいアリューシャである。
親離れしろ、お前は。
…ん?船酔い…?
「そうですか…。じゃあやっぱり、俺とルルシーとルリシヤの三人で行くことになりそうですね。ルリシヤ、準備はもう出来てます?」
「そりゃもうばっちり出来てるぞ。ルルシー先輩の方の荷造りも、毎晩忍び込んで順調に進めてるから安心してくれ」
「了解しました!じゃあ、あとは当日アリューシャにお菓子を渡して、ルルシーの寝室を麻酔弾で狙ってもらえばOKですね。アリューシャ、そっちの準備の方は?」
「準備なんてやることねーよ。ルル公ん家は分かってるし。寝込みを襲うんだろ?動かない的を狙うなんざ、アリューシャには朝のおやつ前だぜ!」
「アリューシャ、それを言うなら朝飯前、ね。朝からおやつ食べちゃ駄目」
「ちょっと待て貴様ら」
本人を前にして、一体何の話だ?
俺は仕事を横に放り出し、わちゃわちゃ騒いでいるルレイア達の間に割って入った。
帰れ、俺は仕事してるんだ、邪魔するな、と。
もう何百回、いや何千回と言ったが、こいつらが聞く耳を持ったことはない。
「じゃ~ん!見てください、これ『ホワイト・ドリーム号』の公式パンフ!良いですね~。夢広がりんぐですね~」
「あぁ。帝国騎士団長に感謝しないとな」
…こいつら、今日は一体何の話をしてるんだ?
もう嫌な予感しかしない。
「良いなぁ、三人共…。私も行きたかった…」
シュノが、何やらしょぼんとしてそう言った。
「うーん。こんなときに限って、シュノさんだけアシスファルト支部に出張ですもんね…。何とか日程をずらせないんですか?」
「向こうに掛け合ってみたんだけど、やっぱり無理そうなの…。第三支部の責任者は私の部下だから、私が行かない訳には…」
そうなのだ。
余談ではあるが、最近『青薔薇連合会』は、アシスファルト帝国に第三支部を開いた。
無論、これもルレイアが手込めにしたシャリヤとかいう女性の手引きである。
有り難いことではあるが、大変申し訳ない。
その第三支部開設に当たって、責任者はシュノの直属の部下が任命され。
第三支部開設の式典に参列する為、幹部であるシュノは来週から一週間ほど、アシスファルト帝国に出張することになっている。
…で、それは良いのだが。
この不穏な話の流れは何なんだ?
「無理もないか…。なら、アイズ先輩とアリューシャ先輩は?」
「私は国内でアシュトーリアさんに頼まれた仕事があるから…。アリューシャだけでも行っておいで、って言ったんだけど…」
「アイ公が行かねぇならアリューシャも行かねぇ。アリューシャ船酔いするしな~」
保護者がいなければ、何処にも行きたくないらしいアリューシャである。
親離れしろ、お前は。
…ん?船酔い…?
「そうですか…。じゃあやっぱり、俺とルルシーとルリシヤの三人で行くことになりそうですね。ルリシヤ、準備はもう出来てます?」
「そりゃもうばっちり出来てるぞ。ルルシー先輩の方の荷造りも、毎晩忍び込んで順調に進めてるから安心してくれ」
「了解しました!じゃあ、あとは当日アリューシャにお菓子を渡して、ルルシーの寝室を麻酔弾で狙ってもらえばOKですね。アリューシャ、そっちの準備の方は?」
「準備なんてやることねーよ。ルル公ん家は分かってるし。寝込みを襲うんだろ?動かない的を狙うなんざ、アリューシャには朝のおやつ前だぜ!」
「アリューシャ、それを言うなら朝飯前、ね。朝からおやつ食べちゃ駄目」
「ちょっと待て貴様ら」
本人を前にして、一体何の話だ?
俺は仕事を横に放り出し、わちゃわちゃ騒いでいるルレイア達の間に割って入った。