The previous night of the world revolution4~I.D.~

sideルルシー

─────…正直なところ、俺は冗談じゃない、と思った。

華弦の過去も、その復讐心も…俺にとっては、どうでも良いことだ。

ルレイアの洗脳が解けることはない。

一度死んでしまった人格が、生き返ることはない。

華弦の言葉が、頭の中をぐるぐるとループしていた。

ルレイアがもとに戻らないのに、他人の復讐とか、アシミムが何を守りたいかとか、そんなものはどうでも良い。

最早、世界の全てがどうでも良い。

それなのに、ルリシヤは俺の意に反して、華弦に協力する、と言った。

ルリシヤが決めた手前、俺は何も言わなかった。

もう、何も言う気力がなかったからだ。


< 260 / 580 >

この作品をシェア

pagetop