The previous night of the world revolution4~I.D.~

sideルレイア

─────…アドルファスとの通話を切り。

「は~、面倒くさっ」

俺は溜め息をついて、受話器を戻した。

「…何だって?アドルファスは」

「なんか、オルタンスと一緒にハムスターランドに行って欲しいそうですよ」

「はぁ…!?一体どうしてそんなことに?」

かくかくしかじか、とルルシーに説明する。

ルルシーは、顔を押さえて天を仰いでいた。

まー、そんな反応になるよね。

「…相棒って言うか…同僚が変人だと、苦労するな…なんかアドルファスの気持ちが分かるよ…」

あれールルシーが何か言ってる。

何のことだろうなぁ。

「で、俺もそれに付き合わされると?」

「ルルシーも来てくださいよぅ」

「来るなと言われても行くよ。休戦中とはいえ、帝国騎士団の隊長と二人きりで会わせられるか」

やったールルシー優しい。

「ルルシーしゅき~!」

「しゅき~じゃねぇ。離れろ」

図らずもルルシーとハムスターデート出来る訳だな。

オルタンス達は…まぁいない者としておこう。

すると。

「ハムスターデートか、良いな楽しそうで」

「うわっ!びっくりした。いたのかよお前」

ルルシーの背後から、にゅっ、とルリシヤが登場。

「しかもハムスターランドは、被り物やサングラスの品揃えが抜群だからな。是非とも見ておきたい…。ルレイア先輩、デートの邪魔はしない。是非連れていってくれないだろうか」

「良いですよ。どうせ費用は向こう持ちだし。それどころかアイズ達も誘いましょうよ」

「勢揃いかよ…」

良いじゃん。皆で行けば。

どうせオルタンスは「ルレイアと一緒にハムスターランドに行った」という事実があればそれで良いのだ。
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