The previous night of the world revolution4~I.D.~

sideルレイア

─────…そして、クリスマス当日。

俺はこの日の為に、自分の経営するメンズゴスロリ専門店で注文した、クリスマスバージョンのゴスロリ服をばっちりと着こなし。

これまた特注の、オリエンタルな香りの香水をたっぷりと吹き付け。

クリスマスの街に繰り出した。

「うふふ。良いお天気ですね」

空を見上げて、俺は思わず微笑んでしまった。

クリスマスの良い天気、は…つまり、雪が降る、ということだ。

先程から、ささやかながらチラチラと雪が舞っている。

夜になれば、もう少し様になるだろう。

ホワイトクリスマス、って奴だ。

気合いを入れたお洒落、今日の為に用意したゴスロリ印のケーキ、そしてクリスマスプレゼント、雪の降るクリスマス、そしてルルシー。

クリスマスと言えば、恋人達の祭典。

これには、いつもはシャイなルルシーも、落ちること間違いなし。

「…うふふ。待っててくださいね、ルルシー」

思わずフェロモンが滲み出るのも、無理はないだろう。
< 509 / 580 >

この作品をシェア

pagetop