婿入り希望の御曹司様とCool Beautyな彼女の結婚攻防戦〜長女圭衣の誰にも言えない3つの秘密〜花村三姉妹 圭衣と大和の物語
協議会談
圭衣
地下鉄の駅を上がり、見慣れたこの場所に再び立つと同時に、苦い記憶が蘇る。たった数週間前、ここで紫道と撮られた写真のおかげで、私は彼にも迷惑をかけてしまった。
両親にも見放され、精神的にも追い詰められた私に最後まで手を差し伸べ、世話をして助けてくれた紫道。血縁関係はないけれど、同じ誕生日を持つ大切な双子の兄だ。
昨夜、慶智の王子たちと会い、私たちの置かれた状況を紫道が説明してくれた。この話し合いで、どこまで私の状況を伝えるかは彼に任せることにした。
深夜に帰宅した紫道によると、やはり悠士さんが関わっていて、彼は新潟にある伊乃国屋研究所へ飛ばされ、その地にあるお寺で烏丸一族の方々と修行し、しごかれるようだ。今の私には同情する余裕もない。悠士さんの自業自得だと思っている。
そして、涼介先生が戸籍の分籍についてアドバイスとお手伝いをしてくれるらしい。
紫道はあまり詳しく教えてくれなかった。ただ、次の日に涼介先生の事務所で話をして、その翌日、大和とも話し合いをする約束を勝手に取り付けてきた。
「きちんと向き合ってから、次の道に進むべきだ」
紫道にそう言われ、渋々了承した。でも分かっている、彼とのこともケリをつけなきゃいけないって。あの人たちと彼とのことをはっきりさせて前へ進むんだ。誰の目も気にせず、本来の自分として。
両親にも見放され、精神的にも追い詰められた私に最後まで手を差し伸べ、世話をして助けてくれた紫道。血縁関係はないけれど、同じ誕生日を持つ大切な双子の兄だ。
昨夜、慶智の王子たちと会い、私たちの置かれた状況を紫道が説明してくれた。この話し合いで、どこまで私の状況を伝えるかは彼に任せることにした。
深夜に帰宅した紫道によると、やはり悠士さんが関わっていて、彼は新潟にある伊乃国屋研究所へ飛ばされ、その地にあるお寺で烏丸一族の方々と修行し、しごかれるようだ。今の私には同情する余裕もない。悠士さんの自業自得だと思っている。
そして、涼介先生が戸籍の分籍についてアドバイスとお手伝いをしてくれるらしい。
紫道はあまり詳しく教えてくれなかった。ただ、次の日に涼介先生の事務所で話をして、その翌日、大和とも話し合いをする約束を勝手に取り付けてきた。
「きちんと向き合ってから、次の道に進むべきだ」
紫道にそう言われ、渋々了承した。でも分かっている、彼とのこともケリをつけなきゃいけないって。あの人たちと彼とのことをはっきりさせて前へ進むんだ。誰の目も気にせず、本来の自分として。