婿入り希望の御曹司様とCool Beautyな彼女の結婚攻防戦〜長女圭衣の誰にも言えない3つの秘密〜花村三姉妹 圭衣と大和の物語
圭衣と大和
私の秘密
人間誰にでも、他人には言えない秘密のひとつやふたつはあるはず。だって、こんな私にさえあるのだから……。たった1人の友人を除いて。
恋人の烏丸大和との食事を終えて、彼の車でマンション近くのコンビニまで送ってもらう。
34歳の大和は慶智の王子たちの1人。私の妹、美愛の旦那様である雅さんと一緒に株式会社Bon Bonを経営しており、副社長の役職についている。長身で一重の切れ長な目元に薄い唇を持ち、クールというよりは仕事ができるシャープな印象を与えるが、プライベートでの彼は人当たりが良く、懐に入るのが上手い。そして、柔らかい口調の温厚なワンコタイプ。よくK-POPアイドルのようだと言われている。
「ねぇ、圭衣ちゃん。今週末はお互い予定があって会えないでしょう? 月曜日、僕がご飯を作るから、一緒に食べようよ。僕のうちでも、圭衣ちゃんの所でも、どっちがいい?」
「う〜ん、できれば私のところがいいな」
「うん、いいよ、そうしよう……。あのさ、一緒に住めば行き来しなくてもよくなるから、僕たちのことを考えてほしい」
かれこれ付き合い始めてからすでに1年半くらい経つ。その間、彼から『結婚』のワードがすでに何回も出てきているが、いまだに婚約していないのは私のせい。理由をつけて先延ばしにしてきたが、その言い訳ももう通らない。
『妹たち2人が先に結婚するまで、自分の結婚は考えられない』『うちは3姉妹で、私は長女。婿に入ってくれる人でないと結婚しない』
妹の葉子と美愛はもうすでに結婚したし、大和は烏丸家から了承を得て婿に入ると言ってくれている。でも、結婚を渋っているのには、彼に言っていない3つの理由があるから……。
恋人の烏丸大和との食事を終えて、彼の車でマンション近くのコンビニまで送ってもらう。
34歳の大和は慶智の王子たちの1人。私の妹、美愛の旦那様である雅さんと一緒に株式会社Bon Bonを経営しており、副社長の役職についている。長身で一重の切れ長な目元に薄い唇を持ち、クールというよりは仕事ができるシャープな印象を与えるが、プライベートでの彼は人当たりが良く、懐に入るのが上手い。そして、柔らかい口調の温厚なワンコタイプ。よくK-POPアイドルのようだと言われている。
「ねぇ、圭衣ちゃん。今週末はお互い予定があって会えないでしょう? 月曜日、僕がご飯を作るから、一緒に食べようよ。僕のうちでも、圭衣ちゃんの所でも、どっちがいい?」
「う〜ん、できれば私のところがいいな」
「うん、いいよ、そうしよう……。あのさ、一緒に住めば行き来しなくてもよくなるから、僕たちのことを考えてほしい」
かれこれ付き合い始めてからすでに1年半くらい経つ。その間、彼から『結婚』のワードがすでに何回も出てきているが、いまだに婚約していないのは私のせい。理由をつけて先延ばしにしてきたが、その言い訳ももう通らない。
『妹たち2人が先に結婚するまで、自分の結婚は考えられない』『うちは3姉妹で、私は長女。婿に入ってくれる人でないと結婚しない』
妹の葉子と美愛はもうすでに結婚したし、大和は烏丸家から了承を得て婿に入ると言ってくれている。でも、結婚を渋っているのには、彼に言っていない3つの理由があるから……。