すべてはあの花のために②

side……


 そして、アキラの部屋。


「あきクンのお部屋久し振りだねえ~!」

「♪~♪」

「それでー? いきなりどうしたのー?」


 生徒会男子メンバーが大集合。


「チカちゃんが大怪我してるのと、何か関係があるのかな」


 カナデは座りながらチカゼを指差し、アキラを見つめる。


「ああ。けど俺たちも詳しくは知らないんだ。知ってるのは千風と葵だけだ」

「え? あおいチャン?」

「??」

「ねえアキ。アオイちゃんも大怪我、なんてことないよね」


 カナデの雰囲気が変わる。声は怒気を含んでいる。


「あいつは、左肩を押さえてた。それから左頬は腫れてた。あと、髪ばっさり切った」

「え? ちかクン、最後の関係ある?」

「??」

「今から、オレがわかった一部始終を話す。あいつが隠してたこともだ」


 チカゼがそう言うと、みんなは目を見開く。
 葵が、みんなに隠してたこと――――。


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