すべてはあの花のために③
(笑)って
「では明日の確認をしよう」
アキラがそう言ってみんなは手元にある資料を見る。
ー文化祭 2日目ー
10:00 入場門にてチラシ配り&見回り
12:00 休憩
13:00 生徒会主催1(楽団演奏会)
15:00 生徒会主催2(フィーリングカップル)
16:00 生徒会主催3(バンド&ダンス)
17:00 後夜祭の準備
18:00 後夜祭スタート
21:00 片付け(22:00終了予定)
「午前中っているの?」
「今日俺たちは、自分たちの出し物をさせてもらったからな。明日は先生たちが、今日の分を楽しむことになっている」
「チラシ配りと、見回りは二手に分かれる感じかな?」
「そうだね! でも、やっぱりあたしとあっちゃんは分かれた方がいいよね」
「おれはその方がいいんじゃないかと思う~」
「(こくこく)」
「12時になったら、休憩しながら講堂で準備するんだろ?」
「そうそう。生徒会主催が三つもあるからねー」
「でも、結局後夜祭も出し物するんでしょ。四つじゃん」
「結局希望のもの全部することになったんだっけ」
「そうね。まあ、奏会は今日の楽団の人がしてくださるだけだし、フィーリングカップルも後夜祭のダンス誘うために来る人が殆どだから、両方司会ぐらいでいいでしょう」
「その後わたしたちは、バンドとダンスをする、と」
「ああ。急いで片付けをしてバンドの準備をしないといけない」
「バンドが終わったら、その後は体育館で後夜祭準備。……大忙しじゃねえかよ」
「体育館では13時からミスコンとミスターコンが始まって、15時終了予定。その後のファッションショーは17時終了予定だから、そのクラスにも後夜祭の準備はしてもらえるよ」
「一時間で頑張って準備して、体育館をダンス会場にする。後夜祭は最初にビンゴゲームをすることになってる」
「その間に手の空いてる人が、今回の文化祭の得点集計をして」
「ビンゴゲームが終わったら優勝クラスの発表」
「その後は21時まで音楽を楽団の人に生演奏してもらって」
「ダンスをしたり、用意されてる料理を食べる……と。こんな感じかしら?」
「最後の片付けまで気を抜かないように。何があるかわからないからな」
「…………」
アキラがそう言うと、葵は俯いてしまう。
「アオイちゃん? どうしたの。やっぱり気分悪い?」
カナデが背中をさすりながら心配そうに聞いてくる。しかし葵は、バッと顔を上げて「みんな! お願いがあるんだ!」と、声を張った。
「え? どうしたの? あおいチャン?」
そうして葵は一度息を吐ききり、思いっきり吸い込んで――――。