詩シリーズ

「意図しけり」

僕は些か落ち着きが無くって
周囲ったら其れを莫迦だと言う
莫迦で在るに越したことは無かろうとも思ふ
只、阿呆の様にのうのうと生きて居る所存では異なるから
其れだけは、勘弁を求めるかな


然れどさ、君は一人の人間であって兄なのだから。教養を怠る事はするべからずに
僕の見事なるお手本と成っておくれよ
そうして、僕を兄の世界で息をさせてよ
願望ったら尽きないけれども、僕が世に生を受けなかったのは兄達の未来栄光の為なのだから

おやすみって、言ってやりたいさ?
お兄さんって呼んでやりたいさ?
生憎、己の顔も声も知らないから出来ず終い
何うするかって何も出来ないけどさあ
じっと見てる
其れでも良いかな……
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