蛍火のような恋だった

Prologue

君と出会えたことは、この大きな世界の中の、ほんの小さな出来事にすぎないのだろう。

私たちが紡いだ初恋も、きっと、数えきれないほどある恋のたったひとつで。


『14歳の恋物語なんて、まだまだ子どもだーーー』

そんなことを、大人たちは言うかもしれない。



それでもいい。


何を言われてもいい。


どんなに小さな出来事でも、どんなに数ある恋の中でも、私にとってかけがえのない、忘れることのできない


一生分の、恋だったのだから。




君は、どう思ってくれるかな。

この先も、私のこと忘れないでいてくれるかな。




神様がくれた最期の瞬間を、君が輝かせてくれたーーーー。