ハイスぺ幼馴染が約束を守ってくれるって本当⁉
策略
食事が終わると、あっくんは自分の車で楓を家に送ってくれる。
車に乗り込むあっくん。
運転席にすわると、細いシルバーのフレームの眼鏡をかけた。
「あっくん、眼鏡をかけるの?」
「あぁ、運転する時は眼鏡が必要なんだ。似合っていないかな?」
楓は大きく首を左右に振った。
「すっごく似合っていてカッコいいです。」
楓は思わずカッコイイなんていう言葉を自分で行ってしまった事が恥ずかしくなった。
「ち…違うんです…その…私…。」
慌てている楓の頭にあっくんは優しく手を置いた。
「ありがとう。楓。」
真っ赤になっている楓にあっくんは優しく微笑んだ。
「さぁ、帰ろうか。」
車を走らせるあっくん。
その横顔を楓はそっと見つめた。
昔の面影は残っているが、大人になったあっくんはさらに磨きがかかったように素敵だ。
大人の男性の色気も感じてしまう。
すっきりと高い鼻に少し薄めで形の良い唇。
意思の強そうな奥二重の目に長い睫毛。
艶の良い黒髪が少しだけ額にかかっている。
男性だが美しいという言葉が似合っている。
「楓、家はこの辺であっているかい?」