転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
10・放課後の尋問
「それで? あの2人とユキリって、どう言う関係なの?」
ユキリには学び舎から馬車に揺られて、王城まで帰宅した際の記憶がない。
いつの間にか夕食や湯浴みを終えて、自室のキングサイズベッドに横たわっていて――なぜか、ここにいるはずのない人物から凄まれていた。
(なんで?)
自分で自分に問いかけても、答えは出てこなかった。
(淑女の部屋に、婚約者でもない殿下がいるとか……。いろいろと問題だよね……?)
付き人達は止めなかったのだろうか。
そう考えながら壁際に控える侍女達を恨めしそうに見つめていれば、彼女達は一斉に視線を逸らした。
思うことはあっても、マイセルには逆らえないと言うところだろうか。
そんな態度を見せられたら、抵抗する気力さえも奪われてしまう。
(2人きりじゃないだけ、まだマシかぁ……)
ユキリはマイセルに突っかかることなく、心ここにあらずな様子でベッドの縁に座っているユイガを横目に見た。
(ティナに心を奪われて、腑抜けになっちゃった、とか……?)
それはまずいと慌てた姉は弟を正気に戻すべく、素直に事情を説明した。
「ロンドとティナを、結婚させたいの……!」
「ごめん。うまく理解できないから、もう一回言ってくれる?」
ユキリには学び舎から馬車に揺られて、王城まで帰宅した際の記憶がない。
いつの間にか夕食や湯浴みを終えて、自室のキングサイズベッドに横たわっていて――なぜか、ここにいるはずのない人物から凄まれていた。
(なんで?)
自分で自分に問いかけても、答えは出てこなかった。
(淑女の部屋に、婚約者でもない殿下がいるとか……。いろいろと問題だよね……?)
付き人達は止めなかったのだろうか。
そう考えながら壁際に控える侍女達を恨めしそうに見つめていれば、彼女達は一斉に視線を逸らした。
思うことはあっても、マイセルには逆らえないと言うところだろうか。
そんな態度を見せられたら、抵抗する気力さえも奪われてしまう。
(2人きりじゃないだけ、まだマシかぁ……)
ユキリはマイセルに突っかかることなく、心ここにあらずな様子でベッドの縁に座っているユイガを横目に見た。
(ティナに心を奪われて、腑抜けになっちゃった、とか……?)
それはまずいと慌てた姉は弟を正気に戻すべく、素直に事情を説明した。
「ロンドとティナを、結婚させたいの……!」
「ごめん。うまく理解できないから、もう一回言ってくれる?」