うちの鬼畜社長がお見合い相手で甘くて困る
12
キャンプ当日。
私は、何事もなかったような顔をしていた。
朝、駅で合流してからも、笑って話して、車の中ではお気に入りの音楽を流した。
でも――心の中は、ずっとバクバクしてた。
あのLINEの「楽しみすぎる」って言葉に、
海龍くんが送ってきたたったひと言。
「俺も。」
…なんなの、それ。
ずるいにもほどがある。
あの一言を思い出すだけで、胸の奥がじんわり熱くなる。
落ち着かない。どうしよう。
こんなに、嬉しいなんて思ってなかった。
でも、キャンプ場に着いたとたん、そんな気持ちは風に吹き飛ばされた。
空気が澄んでいて、山と空の色がくっきりしていて。
好きな景色。好きな匂い。
ここに海龍くんを連れて来られたことが、ただ嬉しかった。
「これ、ここに打ってくれる?」
私が頼むと、海龍くんは慣れない手つきながらも丁寧にペグを打ってくれた。
力仕事は任せて、と言わんばかりに率先して動いてくれるのがちょっとかっこよくて、胸の奥がきゅっとなった。
私は、何事もなかったような顔をしていた。
朝、駅で合流してからも、笑って話して、車の中ではお気に入りの音楽を流した。
でも――心の中は、ずっとバクバクしてた。
あのLINEの「楽しみすぎる」って言葉に、
海龍くんが送ってきたたったひと言。
「俺も。」
…なんなの、それ。
ずるいにもほどがある。
あの一言を思い出すだけで、胸の奥がじんわり熱くなる。
落ち着かない。どうしよう。
こんなに、嬉しいなんて思ってなかった。
でも、キャンプ場に着いたとたん、そんな気持ちは風に吹き飛ばされた。
空気が澄んでいて、山と空の色がくっきりしていて。
好きな景色。好きな匂い。
ここに海龍くんを連れて来られたことが、ただ嬉しかった。
「これ、ここに打ってくれる?」
私が頼むと、海龍くんは慣れない手つきながらも丁寧にペグを打ってくれた。
力仕事は任せて、と言わんばかりに率先して動いてくれるのがちょっとかっこよくて、胸の奥がきゅっとなった。