うちの鬼畜社長がお見合い相手で甘くて困る
18
まぶたの向こう、やわらかい光を感じて目を開けた。
ドーム型の天井越しに、空がうっすらと明るくなっている。
夜明け――星空が、淡いオレンジ色に溶けていく瞬間だった。
隣にいるはずの海龍くん。
そう思って横を見ると、彼はすでに目を覚ましていて、
優しい目で、じっと私を見ていた。
「……おはよう」
寝起きの声でそう言うと、
彼はふっと笑って、そっと私の手をとった。
「……ほんとに、寝顔も可愛いな」
「っ……また、そういうこと言う……」
昨夜のことを思い出して、頬がかあっと熱くなる。
気恥ずかしくて、顔をうずめようとすると――
「こっち、向いて」
そう囁かれて、あっという間に引き寄せられた。
胸のなかにすっぽり包まれる。
彼の腕のなかはあたたかくて、少し香水の残り香がして、
幸せすぎて、夢か現実かわからなくなりそうだった。
「……こうしてると、時間止まればいいのにな」
海龍くんが、眠たげな声で呟く。
その声が、今まで聞いたどんな朝の音よりも優しくて。
私もぎゅっと抱き返すと、彼がふわりと笑って、
「もう一回、朝のキスしていい?」と耳元で囁いた。
うなずく前に、唇がそっと重なる。
さっきまで星を見ていた空の下で、
静かに、でも確かに愛がふたたび芽吹くようなキスだった。
指先が髪をなでる。
肌を撫でるように、ぬくもりが交わっていく。
焦らず、急がず、まるで言葉の代わりに
気持ちを伝えるように――何度も、そっと触れあった。
時間は静かに流れていくけれど、
この朝だけは、ふたりだけのものだった。
ドーム型の天井越しに、空がうっすらと明るくなっている。
夜明け――星空が、淡いオレンジ色に溶けていく瞬間だった。
隣にいるはずの海龍くん。
そう思って横を見ると、彼はすでに目を覚ましていて、
優しい目で、じっと私を見ていた。
「……おはよう」
寝起きの声でそう言うと、
彼はふっと笑って、そっと私の手をとった。
「……ほんとに、寝顔も可愛いな」
「っ……また、そういうこと言う……」
昨夜のことを思い出して、頬がかあっと熱くなる。
気恥ずかしくて、顔をうずめようとすると――
「こっち、向いて」
そう囁かれて、あっという間に引き寄せられた。
胸のなかにすっぽり包まれる。
彼の腕のなかはあたたかくて、少し香水の残り香がして、
幸せすぎて、夢か現実かわからなくなりそうだった。
「……こうしてると、時間止まればいいのにな」
海龍くんが、眠たげな声で呟く。
その声が、今まで聞いたどんな朝の音よりも優しくて。
私もぎゅっと抱き返すと、彼がふわりと笑って、
「もう一回、朝のキスしていい?」と耳元で囁いた。
うなずく前に、唇がそっと重なる。
さっきまで星を見ていた空の下で、
静かに、でも確かに愛がふたたび芽吹くようなキスだった。
指先が髪をなでる。
肌を撫でるように、ぬくもりが交わっていく。
焦らず、急がず、まるで言葉の代わりに
気持ちを伝えるように――何度も、そっと触れあった。
時間は静かに流れていくけれど、
この朝だけは、ふたりだけのものだった。