カンペキ王子は、少々独占欲強めです。
21
花乃は、駅の改札まで陸を送りに来ていた。
夜風がほんの少しだけ肌に心地よくて、二人きりの空間がどこか名残惜しい。
「……今日はありがとう」
花乃が、ぽつんと呟くように言った。
陸は肩の力を抜いたように笑って、彼女の頭を軽く撫でた。
「俺の方こそ、ありがとう。……久美子さん、ちょっと怖かったけど」
「うん……でも、嬉しかった。陸が真剣に、私の家族と向き合ってくれて」
「当然でしょ。これから花乃の全部を、大事にしたいんだから」
陸のその言葉に、胸の奥が熱くなる。
改札のアナウンスが、ホーム行きの電車を告げる。
名残惜しく、けれど陸は一歩改札の方へと向かった。
「じゃあ、また連絡するね」
「うん。……気をつけて」
その笑顔を胸に刻みながら、花乃は彼の背中を見送った。
夜風がほんの少しだけ肌に心地よくて、二人きりの空間がどこか名残惜しい。
「……今日はありがとう」
花乃が、ぽつんと呟くように言った。
陸は肩の力を抜いたように笑って、彼女の頭を軽く撫でた。
「俺の方こそ、ありがとう。……久美子さん、ちょっと怖かったけど」
「うん……でも、嬉しかった。陸が真剣に、私の家族と向き合ってくれて」
「当然でしょ。これから花乃の全部を、大事にしたいんだから」
陸のその言葉に、胸の奥が熱くなる。
改札のアナウンスが、ホーム行きの電車を告げる。
名残惜しく、けれど陸は一歩改札の方へと向かった。
「じゃあ、また連絡するね」
「うん。……気をつけて」
その笑顔を胸に刻みながら、花乃は彼の背中を見送った。