本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
第六章 禁呪の影と溢れる想い
王宮図書館の地下から発見された本は、悪魔召喚について書かれただけのものではなかった。
「王弟殿下、ご報告しなければならないことがあるんです……」
「なんだ?」
肩にパパベルを乗せたリティスがアザレウスと対面しているのは、普段仕事をしている王宮図書館ではなかった。
アザレウスが所属している、王宮魔術師団の建物、彼の執務室である。
ここに来るまでの間、すれ違う者達皆が王宮魔術師が身に着けるローブを羽織っているから、図書館の制服であるローブを着ているリティスは場違いな気がしてならなかった。
「リティス嬢がここに来るなんて、急ぎの用件なんだろう?」
「……はい。急いだ方がいいと思ったんです」
もちろんここに来るにあたり、上司の許可は取っている。話を聞いた上司も、すぐに話をしに行った方がいいと賛成してくれた。
「パパベルが見つけた古文書の中に、上位の悪魔の召喚の方法について書かれたものがありました」
「王弟殿下、ご報告しなければならないことがあるんです……」
「なんだ?」
肩にパパベルを乗せたリティスがアザレウスと対面しているのは、普段仕事をしている王宮図書館ではなかった。
アザレウスが所属している、王宮魔術師団の建物、彼の執務室である。
ここに来るまでの間、すれ違う者達皆が王宮魔術師が身に着けるローブを羽織っているから、図書館の制服であるローブを着ているリティスは場違いな気がしてならなかった。
「リティス嬢がここに来るなんて、急ぎの用件なんだろう?」
「……はい。急いだ方がいいと思ったんです」
もちろんここに来るにあたり、上司の許可は取っている。話を聞いた上司も、すぐに話をしに行った方がいいと賛成してくれた。
「パパベルが見つけた古文書の中に、上位の悪魔の召喚の方法について書かれたものがありました」