孤高の総帥は初めての恋に溺れる

夢から覚めたシンデレラ

次の日の朝カーテンの隙間から明るい日差し
が差し込んでいて、目が覚めた。

隣には碧斗はいなかった。シーツはすっかり
冷たくなっていたので、もうずっと前に
仕事に行ったのだろう。

早朝にロンドンまで行くと言っていた。

昨日はシャワーも浴びずに碧斗に抱かれて
眠ってしまった。

初めての経験の後の鈍痛を腰や股の間に
感じながら、無理やり体を起こしてベッド
から起き出した。

昨日は朝方まで何度も何度も碧斗に愛されて
快感に翻弄され何が何だかわからない内に
意識をなくすように眠ってしまった。

穂香は素肌にバスローブを着ていた。

きっと碧斗が体をきれいにしてくれて着せて
くれたのだろう。

恥かしくてたまらないが、寝室のソファーに
穂香の昨日来ていた服がきっちりと洗濯されて
畳んで置いてあった。

とにかく自分の服に着替えてリビングに行くと
テーブルの上にメモがあった。

“穂香おはよう。よく寝ていたので起こさず
に仕事に行くよ。起きたらルームサービスに
電話して、朝食を頼んであるから、今日は
この部屋にずっといてもいいんだよ。僕の
プライベートの電話を書いておくから起きて
ゆっくりしたら必ず電話して待ってる”

と力強く綺麗な字で書かれていた。
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