結婚願望ゼロのエリート心臓外科医に勢いでプロポーズしたら、なぜか溺愛夫になりました
もう手放せない
土曜の午後、勤務を終えてマンションに帰ってきた悠磨は旧友と通話していた。
『望月のおかげだよ。それと、奥さんにも改めてお礼を伝えてくれ』
「俺のことは気にしないでいい。鈴菜には伝えておくよ」
『あ、でも奥さんにはこれからも結婚式に向けてお世話になるんだよな。そうだ、お前宛の招待状はすぐに送るから。絶対来てくれよ!』
「わかった。なんとか調整して出席させてもらう。ああ、またな」
嬉しさからなのか、興奮気味の藤田に苦笑して悠磨は電話を切った。
藤田とは応際大学付属高校で同じクラスになり、友人になった。大学では違う学部を選び、働き始めたら忙しすぎてめったに連絡を取らなくなっていたが。
救急車で搬送された彼の婚約者の祖母、菊枝の担当医になったのは十日ほど前。彼らの結婚式のプランナーを担当していたのが鈴菜だったのも不思議な縁だ。
旧友のため、そして彼らのことを心配していた鈴菜のために悠磨は菊枝に藤田は信頼できる男だから一度話を聞いてやってほしいと頼んだ。結果、菊枝の態度は軟化し、結婚式にも出席してくれることになったらしい。
『望月のおかげだよ。それと、奥さんにも改めてお礼を伝えてくれ』
「俺のことは気にしないでいい。鈴菜には伝えておくよ」
『あ、でも奥さんにはこれからも結婚式に向けてお世話になるんだよな。そうだ、お前宛の招待状はすぐに送るから。絶対来てくれよ!』
「わかった。なんとか調整して出席させてもらう。ああ、またな」
嬉しさからなのか、興奮気味の藤田に苦笑して悠磨は電話を切った。
藤田とは応際大学付属高校で同じクラスになり、友人になった。大学では違う学部を選び、働き始めたら忙しすぎてめったに連絡を取らなくなっていたが。
救急車で搬送された彼の婚約者の祖母、菊枝の担当医になったのは十日ほど前。彼らの結婚式のプランナーを担当していたのが鈴菜だったのも不思議な縁だ。
旧友のため、そして彼らのことを心配していた鈴菜のために悠磨は菊枝に藤田は信頼できる男だから一度話を聞いてやってほしいと頼んだ。結果、菊枝の態度は軟化し、結婚式にも出席してくれることになったらしい。