一途な陸上自衛官は、運命が引き寄せた恋を守り抜く〜秘密の双子ごと愛されています〜
6、クリスマスの誓い
厚手のコートが手放せなくなってくる十二月初旬。
寒くなってきてからは、ほとんど毎日スープポットを持参してお昼休憩に温かいスープ料理を食べている。
今日の中身は野菜と大豆のミネストローネスープ。マカロニを入れたので腹持ちも期待できる。
「おっ、今日のスープはなんだ?」
自分のデスクで食事をとっていると、長谷川さんが通りがかりに私のお昼を覗いていく。
「今日はミネストローネです」
「昨日は豚汁だったよな。偉いな、毎日自炊して持ってくるの」
「毎日買ってたら破産しちゃいますからね」
コンビニなんかでスープのデリを買うと、一食五百円近くはする。たまには買うけれど、なかなか毎ランチは厳しい。
「スープ系は一気に作るので何食にもなりますし、作っちゃえば楽なので。まぁ、しばらく同じの食べなきゃなんですけど」
「いいじゃん、いつも美味そうなの食べてる」
自分の場所に座った長谷川さんは「冴島ちゃん、俺にもご馳走してくれよ」なんて言いながら買ってきたお弁当を広げていく。
そんなやり取りをしていたとき、スープポットの横に置いていたスマートフォンがカタカタと揺れる。
手に取ると通知には砂羽さんの名前があり、そのままメッセージアプリを開いた。