初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
7.冬至祭
「陛下。冬至祭には陛下おひとりが行かれますか?」
「ああ。そうだな」
執務中だったデュランダルは顔をあげた。ラインハルトが眉間にしわを寄せながら神殿からの書状を確認している。
キルギアでは毎年冬至の日に王族は(もともとは公爵)大神殿へと参拝するしきたりがある。
冬はとても日が短く、冬至に至っては昼間の五時間くらいしか太陽を見ることができないが、その太陽に感謝し針葉樹林と魔獣そして魔獣の犠牲になった人々に祈りをささげるのだ。
王族が行くことになるため、本来であればロレッタも連れて行かなければならない。
だが、兄の死去以来、ロレッタは城から出していない。生きているということを知られたくなかったし、生まれてすぐの検査で魔力を持たないことはわかっていたので魔獣に出会ったら怖いというのもあったからだ。
だが、もう生きていることは知られているし、逆に堂々としたほうがいいのかもしれない。魔獣に関しては冬至の祭では警備が厳重になるからあまり心配することはない。
「ロレッタも行かせよう」
「本当ですか?よろしいのですか?」
「ああ。もう生きていることは知られているからそろそろちょっとずつ外に出していこう」
ロレッタも息がつまるだろう。
「はい。では準備します」
「よろしく頼む」
「ああ。そうだな」
執務中だったデュランダルは顔をあげた。ラインハルトが眉間にしわを寄せながら神殿からの書状を確認している。
キルギアでは毎年冬至の日に王族は(もともとは公爵)大神殿へと参拝するしきたりがある。
冬はとても日が短く、冬至に至っては昼間の五時間くらいしか太陽を見ることができないが、その太陽に感謝し針葉樹林と魔獣そして魔獣の犠牲になった人々に祈りをささげるのだ。
王族が行くことになるため、本来であればロレッタも連れて行かなければならない。
だが、兄の死去以来、ロレッタは城から出していない。生きているということを知られたくなかったし、生まれてすぐの検査で魔力を持たないことはわかっていたので魔獣に出会ったら怖いというのもあったからだ。
だが、もう生きていることは知られているし、逆に堂々としたほうがいいのかもしれない。魔獣に関しては冬至の祭では警備が厳重になるからあまり心配することはない。
「ロレッタも行かせよう」
「本当ですか?よろしいのですか?」
「ああ。もう生きていることは知られているからそろそろちょっとずつ外に出していこう」
ロレッタも息がつまるだろう。
「はい。では準備します」
「よろしく頼む」