甘恋、ひとさじ。~和菓子屋の娘はホテル王に囲われています~
第三章
数日後。
「ええっ⁉ な、なんだって?」
「け、けけ結婚⁉」
あの夢のようなパーティーでの出来事をどう祖父母に説明しようかと考えて二、三日頭を悩ませた。
そうりゃ、いきなり結婚するなんて言ったらびっくりするよね。おまけに相手は高城クラウンホテルズの御曹司だし。
それと併せて高城クラウンホテルズと浅見屋の商品のタイアップの話も付け加えると、祖父は仕込み中のあんこを落とし、祖母は用意していたお茶をひっくり返して二人とも飛び出さんばかりに目を丸くした。
高城さんがどんな人なのかなんて知らない。ただひたすら紳士ですっと私の心に入ってきて、優しく弱い私を抱きしめてくれたような感覚に陥った。恋愛経験は少ないけれど、初めての感覚だった。
「まぁ、ひと昔前の結婚なんて、式当日まで相手の顔を知らないなんて時代もあったからなぁ」
祖父は祖母と結婚したときのことを思い出したのか、うんうんとひとりでうなずいている
「ええっ⁉ な、なんだって?」
「け、けけ結婚⁉」
あの夢のようなパーティーでの出来事をどう祖父母に説明しようかと考えて二、三日頭を悩ませた。
そうりゃ、いきなり結婚するなんて言ったらびっくりするよね。おまけに相手は高城クラウンホテルズの御曹司だし。
それと併せて高城クラウンホテルズと浅見屋の商品のタイアップの話も付け加えると、祖父は仕込み中のあんこを落とし、祖母は用意していたお茶をひっくり返して二人とも飛び出さんばかりに目を丸くした。
高城さんがどんな人なのかなんて知らない。ただひたすら紳士ですっと私の心に入ってきて、優しく弱い私を抱きしめてくれたような感覚に陥った。恋愛経験は少ないけれど、初めての感覚だった。
「まぁ、ひと昔前の結婚なんて、式当日まで相手の顔を知らないなんて時代もあったからなぁ」
祖父は祖母と結婚したときのことを思い出したのか、うんうんとひとりでうなずいている