魔法使いピピン✡きょうもしゅぎょうちゅう!
 おさらのキャンディを、まほうのステッキでまぜまぜ。
 これはピピンの、なやむときのクセ。
 まほうじんが、うまくかけなくて、さっきからずっとこう。
 どっこもまちがってないのに、なにがちがうのか、ぜんぜーんわからない!
「――そうだ! まじょ先生にききにいこう!」
 ピピンはさっそく、まほうのホイッパーにのって、そらへととびたちました。
 まじょ先生は、ピピンのまほうの先生です。
 いつもはやさしいけれど、ちょっぴりきびしいところもあります。
 まじょ先生のおうちは、千年も生きているケヤキの木。
 木にまほうをかけて、みきのなかに、ひろくてすてきな家を作っています。
 まじょ先生のおうちについたピピンは、ホイッパーをまほうでけすと、木のドアをノックして、いいました。
「まじょ先生ー! ピピンです。ドアをあけてくださーい」
「あいことばをいえ」
 まじょ先生のあいずに、ピピンはむねをはり、こたえました。
「パッピン ピピンプ ペペペン ポン。とびらよ、すなおにな~れ!」

 ☆ となえよう ☆
 まほうのじゅもんをいっしょにとなえてみて。
 みんなのおへやのとびらが、かってにあいちゃうかも。
 うまくできたら、ピピンにおしえて!

「よろしい。では、おはいりなさい」
 カタン、とドアがひらくと、まじょ先生がたっていました。
 バースデーケーキのイチゴくらいに、たかいはなが、ピピンをおくへと、まねきます。
 まじょ先生は、手をうしろにくんで、やさしくピピンにたずねます。
「きょうは、なんのようでしょう」
「まほうじんが、うまくかけないんです。どっこもまちがってないのに、なにがちがうのか、ぜんぜーんわからないんです!」
「では、みせてください」
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