ひまわりみたいなあなたにもう一度恋をする~再会したのは元不良の同級生~

「錦」

 名前を呼ばれただけでピクンと肩が揺れる。この間の余韻がまだ身体のどこかに残っているみたいだ。

「カフェオレ飲まない?無糖と間違えて買っちゃってさ」

 正宗は無糖のカフェオレと、砂糖入りのカフェオレのスチール缶を握っていた。
 ラベルが似ている上に、ボタンの位置も隣同士で間違えてしまったのだろう。

「折角なのでいただきます」

 美織はカフェオレをありがたくもらった。ちょうど、頼まれていた調べ物がひと段落したところだ。

「あのさ。今週末、ひまわり畑を見に行かない?」
「ひまわり畑?」
「ちょっと遠いんだけど、こことかどう?」

 正宗はプライベートのスマホを操作し、画面を見せてくれた。

「うわあ、綺麗……」

 画面いっぱいに映るひまわりに感嘆の声を上げる。

「今がちょうど見頃らしい」
「いいなあ……。行ってみたいかも」

 そう言いつつスマホを返すと、正宗はポケットにしまった。
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