エナはマーメイドの仕立屋さん~はじめてのお仕事はプリンセスのドレス~
⑬
「エナ!」
お披露目パーティーが終わり、ナナは一目散にエナのもとに泳いできてくれました。
黒服の人魚たちは少し離れたところにいますが、前ほどナナを見張っているわけではなさそうです。
「ナナ!」
エナはナナの両手を取ってくるりとまわりました。
レクシーも一緒です。
「ナナ、すごくいいスピーチだったよ。自信に満ちたかっこいいスピーチだった」
「ありがとう。エナのおかげよ。ドレスからも勇気をもらったけど、エナからも勇気をもらった。エナの顔を見たら、大丈夫って思えたの」
ナナが見せてくれたのは出会ってから一番の笑顔でした。
エナの心があたたかくなります。
2人は顔を見合わせました。
「エナ、わたしたち、ずっと友達ね」
「うん、約束」
エナとナナは仲良く指切りをしました。
「今度は一緒に遊びましょ」
「うん、ぜったいね」
こうして、エナはナナとバイバイをしました。
今回のお洋服つくりは大成功でした。
(また誰かのためにお洋服をつくりたいな……)
エナは立派な尾びれを揺らして地上に戻りながら、あたたかな胸でそう考えました。
お披露目パーティーが終わり、ナナは一目散にエナのもとに泳いできてくれました。
黒服の人魚たちは少し離れたところにいますが、前ほどナナを見張っているわけではなさそうです。
「ナナ!」
エナはナナの両手を取ってくるりとまわりました。
レクシーも一緒です。
「ナナ、すごくいいスピーチだったよ。自信に満ちたかっこいいスピーチだった」
「ありがとう。エナのおかげよ。ドレスからも勇気をもらったけど、エナからも勇気をもらった。エナの顔を見たら、大丈夫って思えたの」
ナナが見せてくれたのは出会ってから一番の笑顔でした。
エナの心があたたかくなります。
2人は顔を見合わせました。
「エナ、わたしたち、ずっと友達ね」
「うん、約束」
エナとナナは仲良く指切りをしました。
「今度は一緒に遊びましょ」
「うん、ぜったいね」
こうして、エナはナナとバイバイをしました。
今回のお洋服つくりは大成功でした。
(また誰かのためにお洋服をつくりたいな……)
エナは立派な尾びれを揺らして地上に戻りながら、あたたかな胸でそう考えました。