エナはマーメイドの仕立屋さん~はじめてのお仕事はプリンセスのドレス~
⑥
海から戻ってきて、まずはじめにエナがやることはドレスのデザインを決めることでした。
水色とピンク色の泡柄の生地で、どんなドレスをつくるのか。
ナナを思い出して、決めていきます。
「おばあちゃん、ナナは細いから、上は細くて、下はふわっとしたドレスがいいよね?」
「そうだね、スカートの部分にはレースをたくさん使って、肩にはパールでつくったひもを使ってもいいかもね」
おばあちゃんにもたくさん相談しました。
さすが、おばあちゃんです。
たくさんアイデアが出てきます。
「これをこうして」
エナは紙と色えんぴつを使って、ドレスのデザインを描いていきます。
きっと、ここにレクシーがいたら、なにをしているんだろうとくるくるまわって覗き込んでいたでしょう。
「できた!」
何時間も悩んでエナはドレスのデザインを完成させました。
おばあちゃんが言ってくれた通り、肩ひもにはパールを使って、スカートはふんわりとひろがるように描きました。
キラキラと光る胸元にはエナがおばあちゃんのもらったような虹色の巻き貝が付けられています。
「おばあちゃん、わたし、すぐにつくりたい! もう一回海に……!」
「エナ、今日はもうおしまい。お家に帰らなくちゃ。エナのママもパパも心配するよ」
うずうずしたエナはおばあちゃんの仕立屋さんから出て、また海に飛び込もうとしましたが、おばあちゃんに止められました。
「そうだった」
へへ、とエナは照れたように笑いました。
まだたった一日なのに海の中の生活に慣れて、地上での生活を忘れてしまうところです。
「また明日ね」
そう言って、エナはおばあちゃんとバイバイをしました。
おばあちゃんとエナは別に家に住んでいます。
エナは砂浜を歩きながら、夕陽が沈んでいく海を見ていました。
(ナナ、いまなにしてるかな?)
考えるのは寂しそうに去っていったナナのことばかり。
ナナはプリンセスです。
きっと、たいへんなこともいっぱいあるでしょう。
「よし、ナナのために明日もがんばるぞ!」
エナは心に決めて、砂浜を走り出しました。
水色とピンク色の泡柄の生地で、どんなドレスをつくるのか。
ナナを思い出して、決めていきます。
「おばあちゃん、ナナは細いから、上は細くて、下はふわっとしたドレスがいいよね?」
「そうだね、スカートの部分にはレースをたくさん使って、肩にはパールでつくったひもを使ってもいいかもね」
おばあちゃんにもたくさん相談しました。
さすが、おばあちゃんです。
たくさんアイデアが出てきます。
「これをこうして」
エナは紙と色えんぴつを使って、ドレスのデザインを描いていきます。
きっと、ここにレクシーがいたら、なにをしているんだろうとくるくるまわって覗き込んでいたでしょう。
「できた!」
何時間も悩んでエナはドレスのデザインを完成させました。
おばあちゃんが言ってくれた通り、肩ひもにはパールを使って、スカートはふんわりとひろがるように描きました。
キラキラと光る胸元にはエナがおばあちゃんのもらったような虹色の巻き貝が付けられています。
「おばあちゃん、わたし、すぐにつくりたい! もう一回海に……!」
「エナ、今日はもうおしまい。お家に帰らなくちゃ。エナのママもパパも心配するよ」
うずうずしたエナはおばあちゃんの仕立屋さんから出て、また海に飛び込もうとしましたが、おばあちゃんに止められました。
「そうだった」
へへ、とエナは照れたように笑いました。
まだたった一日なのに海の中の生活に慣れて、地上での生活を忘れてしまうところです。
「また明日ね」
そう言って、エナはおばあちゃんとバイバイをしました。
おばあちゃんとエナは別に家に住んでいます。
エナは砂浜を歩きながら、夕陽が沈んでいく海を見ていました。
(ナナ、いまなにしてるかな?)
考えるのは寂しそうに去っていったナナのことばかり。
ナナはプリンセスです。
きっと、たいへんなこともいっぱいあるでしょう。
「よし、ナナのために明日もがんばるぞ!」
エナは心に決めて、砂浜を走り出しました。