Secret love.
Episode4
翌朝、実季は起きて出る準備をしていた。


「え、もっとゆっくりしなよ。今出ても行くところ無いでしょ？」

「有難いけど、申し訳ないし、確認したい資料もあるから、ホテル行ったりする前に少し会社に寄ろうと思って！今月は及川くんに負けたくないしね。」


及川くんは少し笑うと「ライバル視してもらえるのは光栄だけど」と言っていた。

実季は元気そうだけどメンタル的にも平気なはずが無いのに、強がっているんじゃないかってそんな気がして仕方ない。4年も一緒に居た彼氏に浮気されたなんて、それも自分の後輩と。


「またそんな顔してる優花。」

「…心配なの。」

「そういう優しい所大好きだけど、本当に問題無いのよ。一泊泊めてもらって考えも整理出来たし、ありがとう。」

「いつでも泊まりに来てくれていいんだからね。」

「たまには…と思うけど、頻繁には遠慮しとくわ。及川くんは嫌そうだったし。」

「全然。」

「嘘吐きね。」


私には分からない会話を及川くんと実季がしていて首を傾げるも、2人共私には何の話か教えてくれない。いつも及川くんの話を周りから聞くと、何のことってなる気がする。
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