バレリーナ*ララ
2、鏡の中のせかい
ララが目を開けると、なぜか森の中にいました。

見上げると、星空がみえます。

「モコ、ここは?」

「ここは、鏡の中のせかいだよ」

おどろいたことに、鏡の向こうがわにはべつのせかいがあったのです。

それに、パジャマをきていたはずなのに、歩きやすいふくにもかわっています。

「ひみつのぶたいはどこにあるの?」

「それは、この森のおくだよ」

モコは、森のおくへとつづく道をさします。

ララが歩きだすと、道のわきにさいている丸い花のつぼみがぽっと明るく光ります。

これなら、くらい道もこわくありません。

ララは、つぼみの明かりをたよりに先へとすすみます。

「そうだ、ララ。道のとちゅうに、《白い羽》と《白い花》と《キラキラの石》があったらひろってね」

「うん、わかったよ」

森の道はまがりくねっていて、まるでめいろのようです。


【めいろ:《白い羽》《白い花》《キラキラの石》をひろってゴールをめざそう】


「モコ、ぜんぶあつめられたよ。これでいいのかな」

「すごい、ララ!ひみつのぶたいまであとすこしだよ。がんばろう」

「うん!」

ララとモコはさらに先へとすすみます。

すると、道がふたつにわかれていました。

「モコ、どっちにすすめばいいの?」

「あれ?どっちだったかなー」

モコはこまったように首をかしげます。

「ねぇ、モコ。かんばんになにかかいてるよ」

ララは、わかれ道のところにあったかんばんを見つけます。

そこには、ふしぎなあんごうとてんとう虫の絵がかいてありました。


【ひてみんつのとぶうてたいんはとみうぎ】


「ひてみんつ…?ぜんぜんわからないや」

「ララ、いっしょにかいてあるてんとう虫がヒントなんじゃないかな」

「てんとう虫?」

ララとモコは頭をなやませてかんがえます。

「てんとう虫…、てんとうむし…、てんとうムシ…」

「ララ、それだ!」

モコはなにかひらめいたようです。

「てんとう虫だから、《て》と《ん》と《と》と《う》をむしするんだよ」

「むし?それなら、その文字をとばして読んだらいいのね。だったら…」


※答え:ひみつのぶたいはみぎ


「「ひみつのぶたいはみぎ!」」

あんごうのなぞがとけて、ララとモコは顔を見あわせます。

そうして、右の道を進むことにしました。

だんだんと森がひらけてきました。

あと少しのようです。
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