如月 蜜さんのレビュー一覧

『いつか会えるその日まで ねぇ、私の事、待っていてね?』 今度小さな温かい命を亡くした時には、そう声をかけて、別れようと思った。 そして、また逢える、日まで 甘えた顔、すました顔、眠そうな顔、悪戯している時の顔を、ずっと、忘れないでいようと思った。 悲しいから忘れるのではなく 楽しかったから、幸せだったから、覚えていようと。 この作品には、梨々華さんのプッチちゃんへの愛がたくさんつまっている。 その愛情と優しさに、私は泣いた。

心地の良い作品でした。 無駄に飾るのではなく 思っている事を伝えるなら こんな言葉が良いのではないでしょうか。 素直な、素敵な作品でした。

そして、音 一番に感じたのは、色 最後に感じたのは、匂い 短いページの中で、無理なく自然に五感を刺激してくれる作品です。 短編が書きたくなりました。

なかなか人生うまくいかなくて 今日もなんだか泣いてみたくなったりして そんな時にお気に入りの紅茶を飲みながら この短編を捲ったら 少し元気になりました。 紅茶が冷めない内に、どうぞ。

蒼ウサギさんのお話を読むと いつも少しだけ、瞳が潤む。 零れそうで、何とか耐え切れるだけの、涙。 それは蒼ウサギさんの作品が読者に『何かしら』を問いかけているからかもしれない。 強い言葉でなく 優しく、語りかけるように。 そしてページを閉じて、しばらくして 例えば帰りの車の中で、涙が流れたりする。 わずか6ページで、私の予想は裏切られました。 老若男女問わず。 6ページの幸せを、どうぞ。

お話の始まり方が素敵です。 私はラストのどんでん返しよりも オープニングが、この作品の最大の魅力なのではないかしら・・・ なんて、思いました。 桜の、花びらが ひらひらと、揺れながら はらはらと、舞い落ちながら 想いは、怒り、悲しみ、切なさ、もどかしさ、いとおしさ 一体、どれが一番強かったのか。 私もオンナなので、そんな事を考えてしまいました。 素敵でした。

そしてお気に入りの男子を見つけちゃおう。 夕方辺りに某事務所のジュニ○出演でドラマ化してもらえないかな、この作品。 きっとお気に入りのキャラクターが見つかりますよ。 ちなみに私のお気に入りは・・・ 晴斗と陽生の2人と言っておきましょう。 そして私も『作田川賞』を狙います。 純文学、書かないと! 『作田川賞』が気になる作家の皆様は、ぜひ作品をお読み下さいませ。

覚悟して読んでほしい。 なんて書かなくても、ページを捲りはじめたら最後、アナタはこの作品に魅了される。 イキイキとした、愛すべきキャラクター達に。 女性らしく繊細な、綺麗なステンドガラスを通したような描写と世界観に。 そして、作者KIYOLAさんからの、強く温かい、メッセージに。 大切な国を守る為に?それとも、大切な民を守る為に? 何が正義で、何が悪なのか、解りやすいように思えて、それは表裏一体で、完全なる悪というのは存在しないのかもしれない。 性善説など信じない私が、そう感じてしまった。 『「国は、王室が創るものではありません。 国は、民が創るのですよ・・・。」』 こんなことが言える政治家が日本にいたら、未来は、変わるだろうか。 作品レベルは100% 保証します。

『主人公本田恵子は35歳。 小学校教諭。 彼氏いない歴35年!』 個性的なキャラクター達に振り回され、愛されている本田←あえて呼び捨てで そんな本田の元に現れたのは、とってもダンディーな津川さん。 もう、本田が非常に可愛いです。 35歳の本田がこんなに可愛いのだから、私達もまだまだこれから自信もって行きましょう! でも、一番宮田のばあさんがお気に入りだったのは秘密です。 キャラ作りの勉強になりますよ。 ラブコメすきな方、いらっしゃいませ☆

今共にいられるコトの幸せ。 私達は普段、健康であれば当たり前のように目が醒めて当たり前のように眠る。 1年365日、それは同じように繰り返される。 『今日』が『明日』も『在る』ものだと信じる強さをもてるコトは素晴らしい。 けれど その当たり前に『感謝』する『時間』も、忘れないでほしい。 朝見送った家族の帰りを待って、待って 言葉を交わせないまま見送った痛みを想い出した。 これは、忘れてはイケナイ痛みだと思う。 短い作品の中に、アナタは何を見つけるだろうか? 迷わず今すぐページを捲れば、明日家族と交わす会話が、変わるかもしれない。

『トーストをかじった時だったか。 私はふと、この髪を切ろうと思った。 そうだ、髪を切ろう。』 この出だし、非常にすきです。 私自身も似たような経験があるだけに、なかなか面白い感覚の共有をさせていただきました。 雰囲気のまとまりがあり読後感が心地よい。 ショート作品の良さが十分発揮されたお話だと思いました。 ショートの上手い方ですので、長編もきっと素敵に書かれるのではないでしょうか? コッソリ楽しみにさせていただきます。 紅茶一杯分の穏やかな読書を、ぜひ。

コメディ作品に関しては全体的におもしろいがオチが弱い作品が多い気がする←私が言えることではない。 けれどチャリパイ2のオチには見事やられました。 なによ、このオチ!! くやしい。 私だって使いたい!! 7ページの世界でスコンと気持ちの良いオチを体験してくださいませ。 ふふって、きっと小さく笑えます。 爆笑ばかりがコメディではありません。 いい感じです☆

どうしましょうか。 読み終わって、まだ少しドキドキしています。 この感覚は『恋』に似ている。 文字に言葉にときめいて、一曲分の夢を見る。 蒼ウサギさんの大切な曲から、素敵なお話が生まれました。 5分間の疑似恋愛、お楽しみ下さいませ。

最近疲れていませんか? 会社、学校、家事、育児 やることあって何かぴりぴりしちゃうのよネ! な、アナタ! まずは一杯のモヤシ茶をどうぞ☆ 力を抜いてゆるゆるで読める。 この気持ちのよいゆるさ加減は私のすきなあの戦隊ものにも通じていて、ついつい頬が緩むのでした。 すきですね、私は、この作品。 理屈抜きで、おもしろいものは、おもしろい。

怖いです。 朝方読んでいたのにもかかわらず、背中から闇が迫ってくるように。 このページ数で キッチリ、不安と恐怖と読後感の悪さ←誉め言葉。を体験できます。 ホラー好きな方も、そうでない方も、読んでみては如何でしょうか。 解りやすいのに、ゾクゾクする。 最強です。

こんな恋愛小説を書いてみたい。 舞華さんの作品は恋愛小説の『王道』だ。 けれど、飽きさせない。 ページを捲る指を、止めさせない。 文章のリズムが一定で、安心してドキドキ感を楽しむことが出来る。 『あるある、そんなこと』『わかるわかる、その気持ち』 『王道』とは『共感』されてこそ、はじめて『王道』と言える。 舞華さんの作品は まさしく『王道』だ。 見習いたい。

45分の短編映画。 しかも、上質な。 今の際、小さな少女が告げるのは 大切な人への感謝と慈しみの言葉 『だって……ジュード……つらそうで……ジュードの手……いつも冷たくって……』 儚い命の終わりに灯った愛情という名の炎が 震えるほどに切ない。 アナタは45分で『愛』を知る。 後悔はさせません。

運命ってあるかもしれない。 この作品を読むと、そんな風に思える。 私たちが生まれてくる前から もしかしたら『運命の相手』は決まっていて その人に出会う為だけに、生まれてくるのかもしれない。 重いテーマになりがちな題材を、ただ重いだけのものとするのではなく 時に甘く、時に切なく読ませるのは、作家、オキルスさんの作品を見つめる視線が、どこまでも暖かいものだからなのでしょう。 『ユメとソラ』のレビューにも書かせていただいたが、オキルスさんの作品は後半からの引きが上手くて、眠くても忙しくても、最後のページにいきつくまでは目が離せない。 ラストの仕掛けにほんの少しジンワリしたのは、ここだけの秘密だ。

この本の作家 蒼ウサギさんには毎回やられます。 最近野いちごに来た作家さん達 蒼ウサギさんが書いた『青い兎の旅』も名作です。出来ればそちらを読んでから、こちらにいらして下さいませ。 -結婚の条件- アナタなら、なんと答えますか? 相手から何をもらえれば、プロポーズを受けますか? 『私が一番欲しかったものをくれて、ありがとうございました。 一緒に生きていきましょう』 この台詞を引き出したプレゼントは、一体なんだか解りますか? わずか9ページの旅、ぜひ出かけてくださいませ。