苑水真茅さんのレビュー一覧
今話題にのぼっている臓器移植。
私だったら、あんな話を差し出されたら、どうする?と自分に問い掛けました。
モラルなんて考えてるどころじゃないでしょうね。
そんな人間の内面の弱さ・汚さ、考えさせられました。
それと平行して、カイの持つ得体のしれなさ。言いようのない不安。
美月にせまる恐怖。
話全体が冷たい雰囲気を醸していて、びくびくさせてくれます。
一度で二度おいしい?話です。
本当にすごい作品です。ぜひどうぞ。
『感情を体感できない機械』が、ゆっくりゆっくりと変化し、人間に近付く様、それを見ました。
作者様の淡々とした文章で綴られる、静かに進む時間。
悲しみが底に沈む生活は、それでも温かさを感じました。
そして終盤、彼女が知る最後の『感情』。その末。
彼女が愛しく、その家族が愛しく、だからこそ、『機械』であるがゆえのこのラストは悲しくて。
息子が、彼女がいることに救われていたことを、彼女に伝えたい。
彼女の回路の隅、いや心の隅には決して 消せない『思い出』が残っていると信じたい。
祈りたくなるような作品でした。
素晴らしい作品をありがとうございました。
なんて内容じゃないです、すみません。
別れの象徴のグラタン。それを淡々と作る主人公、その心理描写に引き込まれました。作者様のさらりとした文章が、主人公の静かに揺らぐ心を丁寧になぞっています。
思い出として語られる女性も、雰囲気すら感じられるくらい。
最後、彼女の作ったグラタンは味がしたのかな。
おすすめです。
これは視覚で取り入れたいお話でした。 いや、だからといって、読むと面白さ半減とかではないです。 切り替わる言葉は抜群のカメラワークです。 読後はちょっと不思議な感覚に陥りました。 何も考えずに、ちょっと読んで見て下さい。ハマりますよ。
これは視覚で取り入れたいお話でした。
いや、だからといって、読むと面白さ半減とかではないです。
切り替わる言葉は抜群のカメラワークです。
読後はちょっと不思議な感覚に陥りました。
何も考えずに、ちょっと読んで見て下さい。ハマりますよ。
賽の河原って、悲しいものです。
子どもを失ってしまった親はもちろん、幼くして親から離れざるを得なかった子どもも。
せっかく積み上げた石を崩す鬼なんて、あれですよ。残虐ですよ。外道ですよ。
鬼畜、まさに鬼ちくしょー。
ですが、この話の鬼は嫌いになれず。
むしろかわいくさえ思えました。不器用で鈍感なところが、ねー。
で、ラスト。
幸せな終わりはほっこしとなりました。
泣く人がいなくてよかった。
おすすめですよ。
すごく楽しめた作品でした。
視点の切り替えがスムーズでテンポがよく、話の展開も惹きつけられました。
キャラクター一人一人がとても魅力的で、特にエクスタシーが私には御馳走でした(笑)
この作品は続編もあるのですが、続けざまに読んでしまいました。どんだけ時間費やしてんだ、私。
続編も楽しい内容でした。
作者様の筆力に感嘆しきりです。
ぜひ読んでみて下さい。
夏に読めてよかったと思えました。
幼なじみ3人の仲睦まじい様子や、思い出、秘めた恋心が丁寧にかかれていて、引き込まれました。
田舎町の風景も素敵でした。
読後は夕立がすぎたような少し寂しいようなすっきりしたような感覚があって。
よい作品を読めて本当によかった。
ありがとうございました。
ずいぶん可愛いタイトルだなぁ、と第一印象。あっという間に裏切られました。
そして、プロローグの上手い使い方には感嘆しました。
ネタバレになりますが、ラストは少し綺麗すぎたように感じました。いや、これは私の心が荒んでいて、ドロドロ泥沼を期待してしまったせいです(笑)
ぐいぐいと読ませる内容は他の方のお薦めの言葉の通りでした。
ぜひ一度読んで下さい。