川瀬みちさんのレビュー一覧

★★★★★
2022/01/27 20:35
ネタバレ
コンプレックスさえ溶かす愛。

コンプレックスのある人は多いと思います。身体的なこと、精神的なこと、それは様々で実は「本人が思うほどでもない」ことも多くあるはず。けれど実はそれが困ったもので、コンプレックスとは「本人が」解消するより他ないもの。人の言葉に救われることはあっても、手を差し伸べられることはあっても、結局最後は自分自身で立ち上がるしかない。
と、思うのですが、このお話はそのバランスが見事。傷さえも愛しい、そんな言葉で自分をまるごと肯定してくれる存在があったら立ち上がる力も湧いてくるというもの。けれど、ただ甘いだけではなくて厳しさもあり、誠実さもある。主人公は自分に自信が持てなくて、予防線を張って、傷つかないように慎重。それはコンプレックスからくるものだと説得力がある。
包み込む愛は、星のようにきっと沢山あることに気づけたふたりに幸多からんことを。
ひたむきで、誠実な主人公たちを応援したくなるお話でした。

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★★★★★
2021/02/18 21:52
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子は鎹、家族のあり方。

誰でも劣等感はある、というのは私の持論ながら昔から言われていることでもある。何を愛情とするのかで見えるものが変わる、というお話なのかなと。
子は鎹と言う言葉がある。「すず」と言う子が繋ぐ材木は姉とその旦那なのか、はたまた、自分と姉の旦那なのか。こうして字面だけ見ると少々不穏でもあるけれど物語はそのようにして始まる。物語が進むにつれて見えてくるのは「すず」が繋いでいたのは姉と、その旦那、そして自分という「家族」そのもの。辛い現実にも、希望の未来が見えるお話でした。

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★★★★★
2021/02/18 11:05
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諦めるにはまだ早い。

クロエの気の強さは、内に秘める愛情の賜物だと思う。
貴族令嬢の正しい心持ちの在り方なのかと納得するほど。
そしてそれが故に、自分に素直なようでいて、本当はとても自分を隠すのが上手になってしまっているのかもしれない。
聡明なクロエは現実をよく知っている。だからこそ諦めてしまっていたのかもしれない。そんな中で世界を広げてくれたバイロンに惹かれたのは必然だったと思わざるを得ない。「思考すること」が初めからできていた彼女に、それを深く追求することを求めたバイロンも、クロエ以上に聡明であって、自分の事となるとまたこちらも幸せを諦める。
臆病なのはふたりとも。けれどそれは多くの人が当てはまる。誰だって見えない先に進むのは怖い。けれど、どんな結末になろうとも幸せになるためにもがき、手を伸ばすことはその人の糧になるはずである。人は経験を積んで輝ける宝石になれるのだから。頑張れコンラッド!笑

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★★★★★
2020/10/20 21:47
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許し合うこと、認め合うこと。

自信を持つ事は互いに認め合えるようになった時が大きく関わるのではないかと思う。認められたいという感情は時に歪んでしまうことがある。羨望する気持ちは歪や醜い感情を生む。物語の登場人物はともすれば、皆正直だ。その正直さが自身の欲望に忠実になりすぎた結果、悲劇を生んだ。候爵は傀儡を手に入れて果たして幸せだったのだろうか。例えそれを手にしても欲望は無くならず、独りよがりなままでは幸せを手にすることはできなかったはず。
綺麗事だけで済まされないのは世の常で、だけど綺麗事を言えなくなればこの世界に希望はなくなる。そんなことを強く感じます。
それをこのお話から感じた時、書籍化された1作目はそれだけで面白く感じましたが、確かに序章のようなもので、三部作だからこそ伝わるものがあるのだと思いました。 
真夢さんが描きたかった世界が、真夢さんでしか描き得なかった世界が確かにここにありました。

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★★★★★
2020/10/20 13:48
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信じる強さ

三部作の2作目のお話です。私はこのお話には3つの要素が含まれていると感じています。1つにはベリカの醍醐味である恋愛。2つ目は軽いミステリ。この2つを主体にして物語は描かれていきますが、私にはこのストーリーに人間の本質を見ます。
それはおそらく、作家さんご本人の願いであり、憂鬱であり、根幹で、或いは一番書きたいのはそこなんじゃないかなと思うほど。
愛を信じたい、と作中の言葉に願いを感じます。純粋無垢な主人公の心が取り巻く環境の歪さを際立たせ、けれど、その心に当てられ関わった人物たちが変わり、それがさらに周りに影響を及ぼしていく。
このお話は更に続きます。お話のエンディング、引っ張り方はミステリ要素が顔を出し、物語自体を引き締めている気がします。歯車が噛み合うクライマックスに向けてのワクワクを感じられる終わり方でした!

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★★★★★
2020/10/17 01:19
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後悔からひとつ、踏み出すということ。

人の優しさに触れるとは、こういうことかなと感じました。
生きていれば沢山の後悔があって、前に進みたくてもひとりでは進みあぐねてしまうこともある。
けれど、差し出された手を取りあえば向かう先がどこであれ、一歩を踏み出すことができるかもしれない。
長く生きればそれだけぶん頑固になり、意固地になり、この物語のように老人ホームに入るようになれば若かった頃の自由さからは離れてしまうのかもしれない(若者は別の不自由さを感じているかもしれないけれど)。
サックスをきっかけに、後悔から踏み出そうとする二人は夕暮れの優しいオレンジに包まれていたのかな。
目を逸らしたくなるような後悔から、大好きだったサックスの音色を、演奏を、取り戻せますように。
優しくて温かいお話でした。

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★★★★★
2020/01/09 22:54
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お人好しまたの名を

ヘタレ。頼まれたらNOとは言えない、そんな彼。
共に任されることになった忘年会の幹事の用事で休日を一緒に過ごすと、不思議な彼のアレコレが見えてきてイライラしながらも目が離せなくて、世話を焼きたくなる。
バカな子ほど可愛いという言葉がありますが、なんとなく、それに近い感情を覚えます。
向日葵が理生を見てイラッとするのは『なぜもう少し自分のことを構わないのか』と言うときが多いのかな?
大好きなスイーツに対してはキラキラ輝くようだけれども頼まれごとに弱い彼はきっと自分のことは割と後回しにしがちなんじゃないかなと思うのです。
気になりだしたら、恋になるまでのカウントダウンが始まります。はてさて、ふたりの今後はどうなる?

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★★★★★
2020/01/07 21:18
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最後はやっぱり

愛なんじゃないかな、幸せになるための鍵は。
愛がなくてもやることはやれる。とは言うものの、それは果たして幸せなのか?

自分のことは自分ではよく分からない、というのは人の世の常ですが。ふたりとも自分に自信がないもの同士、真面目同士ですれ違い回り道。
確かにアラサーで処女という事実は、重たくて捨てたいかもしれないけれども。
梨乃さんのジレンマを聞きつつ、解消させてあげたいと奔走する大志さんには“その先”を見据えていて。そうなんです、やっぱり幸せになるための鍵は愛なんです。
ふたりが素直になって、その時を迎えられたのならそれはもう梨乃さんにとっても足枷ではなくなっていたはず。

応援しなくなるふたりの今後に幸あれ。

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★★★★★
2020/01/06 17:34
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いたずらは君への愛情表現

好きな人にはいたずらしちゃう、なんていうのはよくある話かもしれませんが。
なんだろう、この、ほのぼのとしたいたずらと空気。
お互いに信頼しあってるからいたずらされつつ軽口を言い合いつつもお互いに幸せを感じているのが伝わってきます。
ともすれば、多分、ずっとこのままの関係を続けても良かったのかもしれないし、続けていたほうが楽。
だけれども、最大のいたずら『プロポーズ』をするに至ったのは、ヘタレな彼の精一杯の勇気で、愛情表現。
どうか末永くお幸せに、と思わせてくれるお話でした。

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★★★★★
2020/01/03 23:45
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さわやか青春群像劇

高校デビューでやんちゃな見た目とは裏腹に、一途にひとりの女の子を想い続ける矢井戸くん。このもどかしさこそヘタレ!(笑)
柚葉ちゃんの真っ直ぐな強さは、『強くなりたい』と思う弱い自分を守る手段にも思えます。
確かに、野波先生は優しくて、好きになる要素は多分にある。けれど、野波先生(男性)を好きになれた時点で、実は一つの殻を破っていたのかもしれません。ただし、心に残る傷はまだあって『既婚者』である点も柚葉ちゃんの深層心理では安心材料の一つだったのかも。(表層ではそれが枷にもなっているけど)
柚葉ちゃんの本当の『強さ』を信じている矢井戸くんは、行動こそ自分勝手にも映るかもしれないけれど、すごく優しい。そして何かを信じられるということは、私は強さだとも思います。
ようやくこぼせたヘタレな彼の素直な気持ちがいつか報われることを願って。

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★★★★★
2019/12/27 22:38
ネタバレ
将を射んとすれば馬を射よ

作戦としては、それだったんですよね。外堀を埋めて、って。
虎視眈々と狙うヘタレ。こういうのは、経営戦略と似てたりするのかな。次期経営者ならではの戦略?(笑)
一括にヘタレといっても様々あるな、と思いました。年齢差があるからこそ躊躇う、その様がなんとも言えず。そう考えると、経営者目線というよりは、年の差あればこそ、外堀を埋めていく、という発想に行き着いたのかもしれませんね。キーワードの使い方が上手い。
野乃の心の強さと、ヘタレながらも逃がすまいと囲い込む佑の攻防が楽しいお話でした!

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★★★★★
2019/12/26 22:52
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逃してはいけない瞬間

ふたりは長い、長い両片思いを抱えつつ、バレンタインという恰好のイベントを前にいよいよ一歩を踏み出す。
果たしてその一歩は、同じ方向を向けるのか?!
なんて、小さな煽り文句を入れたくなるような可愛いお話です。
意思を持って用意したプレゼントが、意図せず見えてしまったチョコレートによりふたりがそれぞれに動き出す。関係を一歩前進させたかったのはお互いに同じなのに、見えてしまったチョコレートに“別の場所”へ踏み出そうとした奈子と、見つけてしまった賃貸情報に逃してはいけないと“同じ場所”へ向かう為の一歩を踏み出した太一。ヘタレだって、逃してはいけない瞬間を知っている。
じれったいふたりは、この後どんな恋人同士になっていくのかな?これからを想像するのも楽しみなお話でした。

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★★★★★
2019/12/26 21:56
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影響力の人

人は、人と関わることで今までの自分とは変わることができる瞬間があると思う。
それは自分の中に深く入り込んでいればいるほど。
多分、杏奈は雄大によって良くも悪くも変わっただろうし、広人と出会ってまた変わったのだろう。
“ヘタレと優しいは紙一重”とはなるほどなぁと思いました。一見するとヘタレて見えても、その奥にある優しさに多少のもどかしさを感じつつも惹かれて行くのを止められない。(そして読者はそれが楽しい)
お見合いという始まりはある意味で分かりやすく、でも意外と距離感というのは難しいのかもしれませんね。
二人らしくお互いに影響しあって幸せな未来を掴みに行ってほしいなと思えるお話でした。

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★★★★★
2019/02/14 11:01
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気持ちをのせる贈り物

ものを贈るという習慣は世界共通のものですが、そこには往々にして気持ちがのるものであります。
贈り物には色々ありまして。
日本のバレンタイン、というのはひとつ独特な文化なのだと感じます。気持ちを伝えるのが苦手な日本人が、この日ばかりは、と気持ちを伝えることが出来る日。
でもそれは実はhappyだけとは限らない。
想い人に自分とは違う相手がいれば、それを思い知らされる日にもなり得るという…。冒頭の社長の言葉は、そこに起因していたのかなぁなどと考えつつ。

溶かして固めて、いつしか気持ちは出来上がる。チョコを溶かすのも、固めるのにも時間がかかるもので、この主人公はわりと慎重派でありながら強かさもある女性であることが伺えます。
この1ページにぎゅっと詰め込まれたものが、とても素敵なバレンタインの贈り物のように感じました。

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★★★★★
2018/10/14 19:55
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柴田くん、恐るべし。

人との距離感は大人でも難しいものがある。人対人として、心地よい距離感がある。小さな頃からそれなりに人との距離を計って生活をしているものだ。それがやがて社会性、人間関係を形作るものになるから。その中で、友達・親友・恋人と分類されていく。
薙乃が見る柴田と、周りが見る柴田は違う。逆もまた。そのギャップにあてられてしまったり、内面を見るほどに惹かれていったり。
大人とも子供とも違う、中学生だから気付くものが沢山あったなと、このお話を読んで思えました。
柴田くんは過去の経験と地頭の良さから、人との距離の取り方が絶妙で、それは賢さの裏付けにもとれる。加えて、大切にすべきものを間違えない強さ(私は強さは優しさでもあると思う)。更にかわいい彼女には弱く、包容力さえ見せつける。
中学生男子、恐るべし。きっとこの先も良い男になっていくのでしょう。そして傍らに、ひたむきな彼女が寄り添っていくことでしょう。

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★★★★★
2017/12/16 08:56
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原動力は『好き』の気持ち。

好きになる事は心が動く事。恋をすると心も距離も近づきたいと思う。
葆の皇帝に嫁ぐ為にやって来た西国の王女。自分が決めた事でも文化の異なる国に嫁ぐには大きな勇気がいることだろう。言葉も作法も違う、何より家族も知人も馴染みの場所もない。それでも彼女を動かしたのは苑輝が好きだという気持ち。
真っ直ぐ真面目な苑輝と、真っ直ぐ素直なリーリュアは思えば平行線のようだったのかもしれない。寄り添おうと頑張るリーリュアは可愛らしく、けれどハッとさせられる強さがあり、それは王室に生まれた気品、気高さなのかもしれない。対する苑輝は、向けられる好意をそのまま受けとるには真面目すぎた。賢帝であることは間違いなくとも、人を愛するという点においては、その立場が災いして頭でっかちになっていたのかも。
でも大丈夫。頭で考えても、心に芽生えた愛情は簡単に消えません。いつしか近づいた線は重なり、太く長く続いていくのでしょう。

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2017/10/10 13:05
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偶然は運命か、それこそが必然だったのか。

プロ棋士という職業を皆様はどうみるだろうか?取り上げられる機会が最近は多くなったけれど、分からないという人も多いのではないだろうか。私もそうだし、真織もそうだ。けれど明確に分かることがある。実力主義の世界であり、勝負には勝者と敗者が存在する。そしてその世界で生きているということ。
運も実力の内という言葉がある。偶然は時に命運を分けることもある。けれどそれは実は用意された“試験”なのかもしれないと感じた。これまでの経験、研究、それらを通して何を選ぶかという試験。それが功を成したとき人は運命だとか運だとか言うのかもしれない。そしてそれは、必然でもあるかもしれないと私は思う。
しかしその必然にうつつを抜かし手を尽くさなければそこで終わり。人生も人間関係も同じで、或いは、将棋も同じなのかもしれない。
お互いにパートナーをを得るための試験は突破した。その行く末は二人が向き合い詰めていくしかないのだ。

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2017/10/06 17:29
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今この時に、高柳征太郎という人が欲しい。

政治家とは自信家でなければならない。時に駆け引きをし、理想を求めて、己を貫く自信。国、ひいては国民を背負って立つそこには馬鹿正直に全てを話すことが叶わず、時には詐欺師のように写るかもしれない。公人といえど、テレビの裏側はプライベートだ。裏と表の使い分けは、社会人でなくとも学生でも区分するところだろう。
しかし政治家の口から発せられるもの、行動は何よりも誠実でなければならない。国民はその志を信じ、票を投じるのであるからそれに対して真摯に、誠実に向き合ってしかるべきである。
高柳征太郎という人物はどうだろうか?自信家で強引で甘い笑顔で国民を魅了する。その仮面の裏側は、打算的であり極めて狡猾だ。けれど更にその奥側を覗くと、それらは全て“国(民)の為”に打ち出している自分の理念(政策)を実現させる手段に他ならず、彼はとても誠実な人物だと言えよう。
この国には今、彼のような人が必要なのかもしれない。

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★★★★★
2017/10/03 01:25
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溺愛、家族、友情、未来、そして幸せ。

この物語は沢山の“愛”が詰まってる。
人生には分岐点があり、その度に取捨選択しながら生きていく。友情か恋愛か。家族か恋人か。自分は誰が好きなのか。悩みながら人は選び、自分のその手で未来を掴んでいく。
お話の中、まるでこの主人公は自分のようだと錯覚する場面がいくつかあって。多くの方が共感するのではないかな、と思います。誰もが持っている孤独感。子供の頃、思春期の頃、大人になってさえなお、孤独は付いて回ることがある。どこにも居場所がないように感じて、逃げたくなることがある。本当に辛かったら逃げてしまって構わない。けれど少し、ゆとりが生まれたら心を研いで感じてみて欲しい。今まで自分がしてきたことを誰かが見ているはずだから。あなたは要らない人ではないよ。お話の中からそんな声が聞こえてくる気がします。
家族も未来も恋愛も、初めから用意されたものではなくて、作っていく事が幸せに繋がっていくと思うから。

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2017/10/03 00:09
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ひとりが恐いなら、ふたりで。

人は生た分だけ過去があります。それは100%、誰にでも。毎日を心から穏やかに過ごしてきた人なんてほぼいないと思います。それでも人は、未来に希望を持つことはできると思うのです。
主人公は自分に自信のない女の子。もともと自信と勇気がなかったというわけでは決してないと思います。過去の出来事によって、自信を徐々に失い、その都度振り絞った勇気も、少しずつ陰っていってしまった。そして社会で生きる為に“それなり”の処世術を覚えていく。誰にも起こりうることです。
“魔女”になった彼女が“死神さん”に見せた“いつもと違う自分”は、過去が作り出した今の自分を隠してくれている。だから、偽りのない自分でいられたのだと思います。何かを始めるには勇気が必要。そこに差し出された手があるのなら、掴むのも勇気。
恋愛も同じ。そして恋愛はひとりではなく、ふたりでするもの。距離を縮めていくふたりを思わず応援したくなるお話です。

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