川瀬みちさんのレビュー一覧
それぞれに色々な事情が有るのは当たり前。
100人居ればその分だけの人生があるのだから。
けれど、その人生の中で仲間と呼べる人を見つけたのなら、どうかとことん付き合ってみて欲しい。
その結果、ずっと一緒にいられるのか、無理なのか。簡単に諦めずに、見極めて欲しい。
そんなことを想った作品でした。
大切だからこそ、の、捉え方が登場人物それぞれの個性で描かれていてとてもキャラの表情が豊かだなぁと感じました。
事件の顛末、次の話へのバトン、まとめ方がドラマのようでワクワクさせてくれます。
ストーリーと現実との曖昧さも魅力の内だと思います。実際にいるバンドや楽曲には、あ!と思う人も多いはず。作者様が好きだと言うのが分かるので、よりお楽しみの要素だと感じました。
ピッキング・カルテットもといベイビー・スターダストが4人の心の居場所なんだと最後は思わせてくれて、心が暖かくなりました。
生きると言うことは勇気がいることだと思う。
そして経験を重ねるほどそれは深さを増していく。
その経験は必ずしも良い思いをするとは限らなくて、チャレンジすることは傷を増やすことになるかもしれない。
だから人は、無難に生きたくなるのかな?
けど、分岐点というのは、どう逃げたってどんな人にも現れるもので。
それをいかに乗り越えていくのかはこれまでの“経験”で、その経験には影響を与えてくれた“誰か”が、きっといる。
言いなりだ、と彼女は言うけれど、言いなりであることを選んだのは彼女で、それは彼女の意思。
彼女は本当は誰よりも強いのだ。
二人は不器用に生きてる。お互いにどこかで自分と相手を重ねながら。苦い経験を忘れることができずに、もがいている。
生きるという選択は、やっぱり勇気がいることだと思う。けれど、その勇気をもって歩いていけば、そこにはその人にしか見えない“光=そう悪くない未来”があるはず。
カメラという媒介を通して、自分の気持ちに気づくのはなんとも雪ちゃんらしいですよね。久々に、しっかりと読めて嬉しく思います。
気づかない間に恋をしている。それって、心理だなぁ、と思います。坂口さんが言った「好きに理由なんてない」という言葉は、そういう心理や過程から現れるものであって、言い訳のような使い方はしっくりこない。だから、そのシーンの坂口さんの言葉には説得力が弱く感じるのかな。そして、そのシーンのその言葉があるからこそ、この物語全体を通して動いていく雪ちゃんの気持ち(写真)、行動、宇津木さんの気持ち(これは言動からの憶測ですが)が引き立っていくのかなぁ、と感じました。
移転前の、変わっていく表紙写真も好きでしたよ(*´∇`*)
宇津木さんの用意周到って、突発的事項に弱いから、ですよね、きっと(笑)
女として、厳しい目を持ち。女子としての自信を失わず。それは自分に確固たるプライド(信念)があるから。そしてそれを貫くための努力を怠らない。それらは、仕事や趣味に傾いたものではなくて“女”というジャンルに属していて。
得てして、そういう人は同性から行動だけをとられて嫌煙されがち。そして、それは刈谷さんも例外じゃなく。けれど、内情、そんな風にして行きたいと思う人も少なくないのではないかな。
求めたものはただ一人、という幸せ。努力が結果に繋がらなくても、体当たりで不器用な彼女は、実はとても素直でかわいい。必死になっていたからこそ視点を変えれば、幸せに気づけるのかもしれませんね。
シンデレラの姉は姉でもアナスタシアの方かな、きっと。
子供の頃は、いろんな夢を持っていたきがします。けれど、現実を知ったとき、夢を現実にできるのはそれを諦めなかった人だけです。これは、絶対に。
職業としての夢を叶えた紗結ちゃんは、恋の夢を諦めた。だから恋を叶えることが出来なかった。いってしまえば、それだけのこと。けれど人間というものはもう一度、立ち上がることが出きる。それが、恋であっても、きっかけがあれば。そのきっかけを、人はもしかしたら運命と呼ぶのかもしれない。
智くんは、カッコいいヒーローではないのかもしれないけれど、誠実で臆病な、等身大の男の子。紗結ちゃんも、真面目で誠実で臆病な、等身大の女の子です。ある程度の年月を重ねれば、誰にだって過去はあるのです。けれど同じように、これからの年月を重ねていく、未来もある。二人は、手を取り合い過去を乗り越えて、未来へと歩みを進めたのかなと思います。二人の未来に花束を。
素敵なお話でした。
なかなかに、大胆な設定だな、と思ったのが第一でした。何せジャンルは恋愛小説、主人公は潔癖症。勝手なイメージしかないけれど、人と接するのに苦労を強いられそうだな、とおもったからです。私の周りには潔癖症の人は(多分)いません。なのでその心中を測ることはできないですが……これは小説なので、アリなんだと思います。
出会いのきっかけは、とっても衝撃的。どちらかというと印象悪め。けれど関わるうちに、静かに“恋心”は成長していて。大人の恋ってこんな感じなのかもしれない。人生経験積んでる分、いろんな計算混じってて。それでも気づいたときには……。そんな心理描写も丁寧で、魅力です。
華子さんが表情豊かに素の姿を出していくごとに、磯村さんは多分惹かれていってたんだろうな。それを口に出せちゃう鬼畜・磯村さんは飴と鞭の使い方がうまい人なんだろうな(笑)
占い好きな人って、たくさんいると思います。それと同じように、苦手な人もたくさんいると思います。
占いに頼るタイミングって、悩んでいたり、落ち込んでいたり、背中を押してほしいときだったり。そういうときなのかな、と思います。けれど、努力をしない人が流れている運命に文句を言うのは筋違い。物語のはじめに占ってあげた女の人への対応が、物語っています。けれどそういうのは自分自身では見えないときもある。まさに、美菜ちゃんもそうなのです。けれど、彼女の周りには素敵な人がたくさんいます。
例え運命の人がそこにいたって、気づかなければ、意地をはっていては、見つけられません。それを優しく諭して、その言葉に、素直に耳を傾けられたら。違う世界が見れるのかもしれません。
リズム感のあるお話の中、こんなことを伝えたいのかな、という言葉が散りばめられている。素敵なお話でした。