聖凪砂さんのレビュー一覧
周りの人間が結婚していく中、焦りを感じた理子は婚活パーティーに参加。そこで出会った男は、なんと社内でもイケメンと騒がれている、自社の副社長だった。
憧れから、偶然の出会い。
だけど、イケメンである悠也が自分を選んでくれることを信じることができない理子は、その想いに悩む。
適齢期を迎えた女性の結婚への理想と焦りなど、リアルな感情が書かれていて、読んでいてもスッと入り込めます。
また、自分を選んでくれながらも、自分への想いがあるわけではないと知っている理子の『このままでいいのか』と、何度も葛藤する姿は、結婚への真摯な想いもうかがいしれます。
理想と現実、それと、結婚を通してのお互いの気持ちの変化が読んでいて、もどかしくもありながら、温かい気持ちにさせられました。
ある日の突然の秘書課への異動命令。そこには、ある一つの指令が含まれていた。
女性関係の激しい常務である宗治。そんな宗治に呆れながらも、淡々とこなしていく千鶴。
とにかく、はじめは二人のやたらと千鶴を構う宗治とそれを冷たくあしらう千鶴の掛け合いが面白かったです。そして、徐々にそんな千鶴に惹かれていく宗治。千鶴も宗治に惹かれていくのだけど、それよりもやはり宗治が千鶴に惹かれていくさまが読んでいて面白かったです。
読み終えれば、とてもロマンチックなストーリーに、もっと二人のこの先のストーリーも読みたいと思いました。
姉の身代わりにより、結婚することになった麻友。悲劇かと思えば、相手は麻友の想い人。だけど、相手は身代わりということもあり、麻友に対して冷たい態度を取り続ける。
読んでいると、蓮人に冷たい態度を取り続けられてても、一生懸命に尽くす麻友が健気で泣けてきます。
そして、うまく相手に対して表現できない蓮人の不器用さも伝わってきて、なんとなくちぐはぐな二人が読んでいて、とてももどかしかったです。
二重契約という事態に陥ってしまった梨沙。彼氏からは冷たく蔑まれ、別れを告げられ、最悪な状態で最悪な形で出会った男は口の悪いドSな男だった。
優しさのかけらもない瞬に振り回されながらも、自分のペースにどんどんと巻き込んでいく梨沙。そして、そのことに本人は気づいていなくて、逆にどんどんと振り回されている瞬が読んでいて面白いです。
二人の掛け合いがすごく面白くて、読んでいても最高によかったです。
とても楽しい作品でした。
親からの頼みで、お見合い写真を撮るために訪れた写真展。そこから進むラブストーリー。 恋愛は数多くしているはずなのに、本当に好きになったからかうまくいかない二人。それは十代の若い頃なら悩まなかったようなことだけど、大人になったからこそ悩むことになってしまう複雑な状況や心情が丁寧に書かれていて、とてもリアリティでした。 最後までハラハラさせられましたが、とても素敵な作品でドキドキさせられっぱなしでした。
親からの頼みで、お見合い写真を撮るために訪れた写真展。そこから進むラブストーリー。
恋愛は数多くしているはずなのに、本当に好きになったからかうまくいかない二人。それは十代の若い頃なら悩まなかったようなことだけど、大人になったからこそ悩むことになってしまう複雑な状況や心情が丁寧に書かれていて、とてもリアリティでした。
最後までハラハラさせられましたが、とても素敵な作品でドキドキさせられっぱなしでした。
ここ最近話題になっている婚活。結婚に向けて活動する、まさにタイトルからもわかるストーリー。ーーーのはずが、実はそうじゃない。 読み終わってからは、結婚するための気持ちや打算。それとは別に、本当に必要なものを考えさせられるストーリーでした。 読みながら切なくなりながらも、30を迎える女の心のうちなど細かいところまで丁寧に書かれた心情がとてもわかる作品です。 現実と理想のさなかで揺れる大人の女性の悩みが、ちょっぴり楽しく書かれた作品でした。
ここ最近話題になっている婚活。結婚に向けて活動する、まさにタイトルからもわかるストーリー。ーーーのはずが、実はそうじゃない。
読み終わってからは、結婚するための気持ちや打算。それとは別に、本当に必要なものを考えさせられるストーリーでした。
読みながら切なくなりながらも、30を迎える女の心のうちなど細かいところまで丁寧に書かれた心情がとてもわかる作品です。
現実と理想のさなかで揺れる大人の女性の悩みが、ちょっぴり楽しく書かれた作品でした。
普通なら、絶対に接点のない二人。正反対の二人なだけに、倫子も全く信じようとはしなかった。
初めから、須賀の行動の裏に何かがあるのか、それとも本気なのか、その行動の真偽がわからない状態で読んでいました。それは、まさしく倫子が彼に疑いを持っているように。
まるで自分自身が倫子のようでした。
だけど、その先にある彼の真実に怒りとともに温かい気持ちになりました。ストーリー展開は王道のように思えたのですが、すごく引き込まれました。
とても素敵な作品でした。
題名に溺愛がついているので、終始甘いストーリーなのかと思っていたのですが、予想外に切ないシーンがあって驚きました。
兄妹だった二人。戸籍上も、問題ないように思えたのに、これまでの育ってきた環境や周囲との関係に愛海がおかれる状況がとても悲しくて…
早く、二人が幸せになればいいのにと願いました。
ハッピーエンドなのかと言われれば、どうなのかわからない。ただ、ふんわりとしたストーリー展開の中に、甘酸っぱい展開と一途な想いが混在していて、切ないのにどうしようもなく温かい気持ちにもなりました。
過去のある出来事から人間関係を作るのが苦手になってしまった花音。細々と生活していけばいいと思っていた彼女だけど、ある。日、異動を命じられ。そこは、御三家といわれるほど、かっこいい人たちがいる営業課だった。
異動を境に、花音の恋がゆっくりと動き始める。
恋愛だけではなく、花音の過去のトラウマからの脱却も織り交ぜられた成長も感じるストーリー展開となっていて読み応え満点でした。
思わず応援したくなる作品で、河野課長のさりげなく花音に助け船を出したり、恋の一歩へと進むきっかけをくれたりとやさしさがあふれていて、また、時には嫉妬心全開だったりと、人間らしく魅力的でした。
ゆったりと進む大人のオフィスラブです。
早くに父親を亡くした真子。そんな真子を亡くなった父親の代わりのように過保護に接する洸。
はじめはそんな洸のことを鬱陶しく感じていた真子。だけど、その先の気持ちに気づいてから、真子はより一層今の関係に疑問を持ち始める。また、洸も真子への過保護な態度を友人に指摘され…
普通ならそうだろと思える関係が、幼馴染、父親代わりという枷があるために複雑になっていて、お互いの気持ちにもずれが生じていて、同じ思いのはずが、なぜか複雑な状況を生み出していく様が、読んでいてとても切なかったです。
ですが、終始、洸の過保護っぷりが発揮されていて、切なくもありながらも楽しくもありました。
恐らく人それぞれ思うことは違うと思います。自分の想いを一番に考える人。逆に自分の気持ちよりも相手の幸せを願える人。どちらがいいのかと言うと答えは見つかりません。
ですが、私個人の意見としては後者を選べる人は、とても強い人だと思います。それを、偽善だという人がいるかもしれないけど、この作品を読んで私はすごく感じました。
一途に思い続け、女嫌いで嫌われていた自分。一生懸命にがんばり、それを逆転させながらも、最終的に選んだのは彼のための幸せ。
そんな菜々子の恋に読みながら一喜一憂させられました。そして、いつまでたっても煮え切らない東野さんにイライラ。
ですが、とても素敵な作品で読みごたえはたっぷり。大人のそれぞれのキャラの個性が際立ったとても素敵な作品です。
大人の恋物語を読みたい方には、絶対におすすめします。
恋愛はタイミングだということをこれほど感じた作品はありませんでした。
中学生時代に自分を好きでいてくれた瑛士。そんな瑛士のことを好きになってしまった真奈美。もし、中学の時だったなら……
12年たってしまったから上手くいかない関係。もどかしくも切ないラブストーリーでした。
これまでの不運な男性経験により、男が苦手な珠洲。男には何の期待もしないし、必要以上に近づかないと決めていた彼女だったのだが、ある日、不運に襲われる彼女を助けてくれた男の人。そして、またも不運に襲われる珠洲を助けてくれた人は――…
さりげなく、珠洲が男性を苦手にしていることから、前に出てというわけではなく陰ながら助けてくれる紺野さん。優しい彼に次第に惹かれていく珠洲と、珠洲を守りながらも近づいていく二人の距離。
自分勝手な元カレや、彼女の存在が二人の関係を乱しますが、それでもどんどんと近付く二人の想い。そして、今まで受け身だった珠洲も一歩ずつ前に進んでいく姿に感動しました。思わず応援したくなるストーリーです。
お互いに似ているから、わかる想い。
妹に極度のコンプレックスを持っている比奈子。だけど、妹との関係は良好。
それなのに、自分の隠したい心の内を鋭く攻撃された。
お互いに似ているからこそ、わかる想い。
はじめは比奈子の恋を応援するところから始まる恋は、次第にゆっくりと二人の関係を近づけていく。
だけど、二人の関係が深くなればなるほど、阿比留の心に巣食う女性の存在が大きくなってきて――…
最後のほうは、すごく泣けました。
あまりにも比奈子が可哀想すぎて……
あんな状況にして、それで比奈子だと大丈夫だと思える阿比留の考えの甘さが許せません。
甘えるのが下手で、ちょっとやそっとじゃ泣かないけど、それが強いというわけではない。
それが勘違いだということを妹であるさーちゃんが阿比留に言うシーンがとても好きです。
とっても読み応えのある、大人のラブストーリーです。
ただのラブストーリーだけじゃない。
スパイや企業提携の横やり、社内情報の横流し。おまけに、政略結婚。
これぞ、オフィスラブだという内容がてんこ盛りの読み応えたっぷりの作品でした。
苦手意識を持っていたイケメン社員である高柳律。そんな彼と関わりを持ってしまった静奈。
だけど、部署の違う静奈はもう関わることもないだろうと思っていたのに、そうは思い通りにいかなくて――…
お互いに惹かれあっていく姿がとてもよくわかり、そのじれったさに、何度もドギマギさせられました。また、この先、どういう展開になったの?と気になるところで場面が変わり、ストーリーの流れにどんどんと惹きこまれていきました。
とても、素敵なこれぞオフィスラブだといえる作品だと思います。
過去の裏切られた恋により、恋や男性に臆病になってしまった美織。自宅でサンキャッチャーを作りながら、細々と生活していた美織は、ある日、インターネットのメールで依頼を受ける。名前から、てっきり女性だと思い、やってきた美織だったのだけど…
恋…というか、対人関係に臆病になっている美織。そんな美織に優しく語りかけるように距離を近づける紗和己。サンキャッチャーを通して、紡がれる二人の関係はゆっくりと、そして綺麗で、その光景が思い浮かぶような印象を受けました。
サンキャッチャーを通しての光。そして、その光が心を映し出すような表現の仕方に、どんどんと惹きこまれていきました。
二人のゆっくりと、もどかしくもありながらも、深い愛に感動の連続です。
ある弁護士事務所を舞台に、ほんわかゆったりと進むラブストーリー。
弁護士事務所で働く詩織は、所長でもある剣淵先生を朝から観察するのが日課。人情味溢れる先生は、かっこいいかと思うと情けなく、仕事では熱いのに、私生活はちょっぴり寒い日々。
そんなほっとけない先生を見ながら、一途に想いつづける詩織。
ゆったりと流れるストーリー展開の中で、少しずつ、すれ違いを起こしながらも、ゆっくりと紡がれていく想い。
ほんわかゆったり…、そして、甘い。
そんな表現がぴったりはまる素敵な作品です。
最後の最後で、「えっ!? そうだったの?」と思わされる展開もお勧めですよ。
それを知って、ますます大好きな作品になりました。
社内で噂が切れないイケメン社員である航。全く接点のなかった菜生は、知ってはいたものの話したこともなかった。そんな二人は、ある日、エレベーターに乗り合わせたことで、急接近する。だけど、一瞬近づいたかと思うと、その距離は離れる。
そっけない態度をとる航。そして、そんな航に自分から近づくことができない菜生。
だけど、離れながらもお互いに惹かれていく二人。その想いは、どんどんと溢れていって……
お互いに惹かれあいながらも、一定の距離を詰めることができない二人。そこには、航自身の謎があって……
読みながら、もどかしくもありながらも、ゆっくりと苦しみながらもそれでも少しずつ、自分の想いを大切にしながら前に進もうとしている菜生に共感を持ちながらも、応援してしまいます。
優しく、背中を押したくなるような、ハラハラしながらも温かい気持ちになれる作品でした。
本当は好きなのに、自分の気持ちを隠して鉄壁の仮面を張り付けている阿美子。そして、そんな阿美子の気持ちに全く気付いていない怜。
気づいていないからこそ、怜は阿美子に偽装結婚を持ちかける。
ほんの少しでもそこに愛があるなら…と、微かな想いから受けた阿美子だけど、そのことによって、怜の何気ない一言に傷ついていく。
誤解とすれ違いによって、お互いがお互いのためを思っていう言葉で傷つけあっている姿は、読めば読むほど切なかったです。
偽装から始まったことにより、お互いの気持ちを知ることもなく、だからこそ、その真実を知らずに傷つけあっていく。ほんの少しの糸を紐解くだけで、すべてがうまくいくのに、それができないことが、読んでいてもどかしくて切なかったです。