真崎優さんの作品一覧

すきとおるし
真崎優/著

総文字数/17,307

恋愛(純愛)21ページ

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わたしの時間は二年前から止まったまま。わたしの身体は二十七歳になったというのに、心は二十五歳のあの日のままだ。 実感のない、感情のない死が、これほどまでに大きいものだとは。 死というものが、これほどまでに透き通ったものだとは……。
立ち止まって、振り向いて
真崎優/著

総文字数/10,423

恋愛(ラブコメ)9ページ

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悲しいくらいにわたしを異性として意識していないあの人は、わたしが今夜先輩の部屋にお邪魔したと言ったら、どういう反応をするだろうか。 先輩の部屋を訪ねた理由を「立ち止まって振り向きたかったからだ」と話したら、どう返すだろうか。 きっと大笑いは見られない。 恐らくいつも通りニュートラルな様子のまま「おまえはいつも変なことをするし、変なことを言うね」と、呆れた様子で言うだろう。
叶わぬ恋ほど忘れ難い
真崎優/著

総文字数/44,288

恋愛(純愛)47ページ

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※更新中※ この恋は、わたしが初めて経験する本気の恋だ、と。すでに気付いていた。一生で一度、あるかどうかの、本気の恋だ。 でもこの恋心は、決して知られてはいけない。成就もしない。それもすでに気付いている。
添い寝インセンティブ
真崎優/著

総文字数/3,548

恋愛(ラブコメ)4ページ

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彼は、先程までの仏のような笑顔を、悪魔のような不敵な笑みに変えて「添い寝代、高いよ?」と言ったのだった。
うましか
真崎優/著

総文字数/48,517

恋愛(純愛)56ページ

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十年前、身体の芯まで凍りつくような冬のある日。わたしは放課後の教室で、4Bの鉛筆を握って立ち尽くしていた。まさか告白もしないまま恋が終わってしまうなんて思わなかったから、この感情をどうすればいいのか分からなかった。 わたしを選ばないなんて馬鹿だ。
細胞が叫ぶほどの恋を貴方と
真崎優/著

総文字数/20,190

恋愛(純愛)21ページ

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スーツ姿の男性はとても背が高く、とても整った顔立ちをしていた。あるべきところに正確に配置されているパーツのおかげか、生活感がないくらい清潔に見えた。 男性は何かを言いかけ、その形の良い薄い唇を少し開いたが、きりっとした目をこちらに向けたまま、しばし固まった。わたしもわたしで、胸の奥の奥の辺りがチリチリと痺れ、彼から目が離せなくなった。その感覚を、心地の良い感電のようだと思った。
きみの手の生命線を書き足して、
真崎優/著

総文字数/1,287

恋愛(その他)1ページ

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もっと長生きして、いつまでもふたり揃って結婚記念日を迎えられるように、油性ペンで生命線を書き足してみようか。
ハモニカの音
真崎優/著

総文字数/2,023

恋愛(ラブコメ)2ページ

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暇さえあれば彼はハーモニカを吹く。小学生の頃に買ってもらったらしく、かなり年季が入ったハーモニカだ。 わたしは彼のハーモニカが奏でる、その柔らかくて温かい音が大好きだった。のに、なぜか今日はいつまで経ってもハーモニカを吹かない。
見たくないなら、目を瞑ればいい
真崎優/著

総文字数/5,973

恋愛(その他)6ページ

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「小泉さんと、お付き合いすることになったの」 通い慣れたスポーツバーの、いつものカウンター席でそう言うと、秋人は一瞬、少し高圧的な印象を受けるつり目を見開いて、今まで見たことがないような顔をした。困ったような、怒っているような、戸惑っているような、驚いているような、そんな顔だった。
魂を反す香
真崎優/著

総文字数/9,029

恋愛(純愛)10ページ

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道具屋を営む彼が「面白いもんを手に入れました」と言って、包みをふたつ取り出した。 包みを開くと、それは香炉とお香だった。香炉は美しい装飾が施されているものの、どこからどう見ても普通の香炉とお香。これのどこが「面白い」ものなのだろう。もしかしたら珍妙な香りがするのかもしれない。 「これは反魂香というもんです。なんでも、焚くとその煙の中に死んだ者の姿が現れるとか。これを焚いたどこぞの国の皇帝が、煙の中に亡くならはった奥さんの姿を見たそうです」 死んだ誰かにまた会うことができるなんて夢がある。死が今生の別れではあっても、永遠の別れではないと、思うことができる。
愛が痺れた
真崎優/著

総文字数/3,796

恋愛(ラブコメ)5ページ

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ある日の夜。後片付けを終え、濡れた手を拭きながらふと見ると。彼が正座をして、深刻な面持ちでじっとこちらを見ていた。 首を傾げると、彼は表情を変えないまま手招きする。素直にそれに従い、彼に倣って正座をした。が、話は切り出されない。いつまで待っても切り出されない。
幸福な三分
真崎優/著

総文字数/829

恋愛(ラブコメ)1ページ

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それはそれは、幸福な三分だった。
てのひらのしあわせ
真崎優/著

総文字数/402

恋愛(純愛)1ページ

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彼女は僕の手首をがっちり掴み、ほっそりとした色白の人差し指で、手のひらに何かを書き始めた。
ショートカットの日
真崎優/著

総文字数/1,069

恋愛(オフィスラブ)2ページ

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四月十日はショートカットの日!
分岐する未来
真崎優/著

総文字数/1,308

恋愛(純愛)3ページ

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1、2ページ目が「不幸せな未来」 1、3ページ目が「幸福な未来」です。
淡く、幼く、頼りなくて、あっけない
真崎優/著

総文字数/1,944

恋愛(純愛)4ページ

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十三歳の淡い恋なんて、そんなものだろうと思った。 幼くて、頼りなくて、あっけない。初恋ほどのインパクトもないから、形に残らなければきっとそのうち忘れてしまう。それくらいの淡い恋が、始まらないまま、静かに終わった。
叶わぬ恋ほど忘れ難い
真崎優/著

総文字数/4,045

恋愛(純愛)7ページ

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この恋は、わたしが初めて経験する本気の恋だ、と。すでに気付いていた。一生で一度、あるかどうかの、本気の恋だ。 でもこの恋心は、決して知られてはいけない。成就もしない。それもすでに気付いている。
人間証明書
真崎優/著

総文字数/6,459

ファンタジー12ページ

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そうだ、仕方がないのだ。どれだけつらいことが続いても、理不尽に巻き込まれても、ここで地道に暮らしていかなくてはならないのだ。
初恋
真崎優/著

総文字数/1,385

恋愛(純愛)2ページ

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長い間ずっと片想いをしているあの子が「誕生日プレゼントは一口チョコがいい」と言ったから、リクエスト通りの物を買って来たというのに……。
コールドスリープされようか
真崎優/著

総文字数/180

恋愛(純愛)1ページ

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彼との初めてのキスの感想は、ただひたすら冷たい。
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