黎明の麒麟ー凌暁と雪蘭の伝説ー

天啓の復興

雪蘭が凌暁に見守られながら
妊娠の期間を過ごしていた時、
霜華国や同盟国、
そして熱心な信者たちの寄付により、
天啓の神殿はついに再建が始まった。

東西南北の方位殿と中央殿からなる
実に壮麗な神殿である。

東:青龍殿 水と風を司る青龍が祀られる。水音が心を洗い、風のささやきが清らかな祈りを運ぶ。

西:白虎殿 鋼と風を司る白虎が鎮座し、力強さと正義を象徴する。

南:朱雀殿 火と光を司る朱雀は祭壇に炎を灯し、希望と勇気を象徴する。

北:玄武殿 大地と生命を司る玄武は、豊穣と安定を象徴し、訪れる者に安らぎを与える。

中央:麒麟殿 理と天命を司る麒麟が祀られ、神殿全体を統べる神気の中心となる。

復興作業の最終段階において、
宮廷の建築士や神官たち、
そして凌暁たち各国国主が力を合わせ、
祈りとともに神殿の完成を見守った。
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